モットーは「みんなで歌う」 サークル麗しの会が活動 三重・松阪
発表会は開かず楽しみ、見えない絆
歌を楽しむサークル「麗(うるわ)しの会」(稲垣由紀子会長、28人)は、発表会を開かず「みんなで歌うこと」だけをモットーに活動している。20日午後1時半から三重県松阪市殿町の松阪第一公民館で、定期活動を行い50~90代の女性が元気いっぱい生き生きと歌を楽しんだ。 同会は、元小学校教諭の稲垣さん(75)=光町=が歌うことを楽しもうと2010(平成22)年に設立。これまで発表会を開いたことはなく、自分が歌いたい曲をリクエストして、みんなで歌うことをモットーに松阪第一公民館で週2回活動している。 この日は約20人が参加した。歌う曲名を書いた紙を壁に張って、講師の廣地淑子さん(74)=飯南町粥見=の電子ピアノの伴奏で発声練習。その後、「たなばたさま」「夏は来ぬ」「月見草の花」「ゴンドラの歌」など21曲を1時間半、歌い続けた。 メンバーたちは「歳を取ると舞台に上がるのがおっくうになるけど、歌は好き」と話し「声を出すと健康にいい」「元気になる」「自分がリクエストした曲が歌えるのもうれしい」「みんなで歌うのが楽しい」という。 赤尾ちづるさん(69)=高町=は「参加して6、7年です。知らない歌を覚えたり、いろんな人と知り合いになれる。コーラスはしたことが無いけど、歌が好きなので楽しいです」と話した。 稲垣さんは「あすの命は分からない。やりたいことは楽しく歌うこと。みんなで楽しく歌いたい。カラオケで1人で歌うのでもない、コーラスで舞台に立つのでもない、自分がリクエストした曲をみんなと一緒に歌うことで見えない絆ができると思う」と話した。