こんなときには、空気を読まなくても良い! 元自衛官のぱやぱやくんが語る「立ち止まる勇気」の重要性 元幹部自衛官が教える人間関係のサバイバル術
でも、オフィスワーカーの方であれば「殴って止める」代わりに、「怒りの感情を示す」という方法はかなり有効だと考えています。 社会人として働くうえで「怒ったら負け」という言葉は、非常に大切にされています。 しかし、それ以上に大切なのは「ずっと怒らないと、バカにされてしまう」ことがあると知っておくことだと思っています。 嫌なことがあっても、愛想笑いで「はははっ」と済ませてしまうと、相手は「こいつは何を言っても大丈夫な相手だ」と考えてきます。 そして、さらに調子に乗って、ひたすらバカにしてくるようになります。 こうして、あなたはただの「都合のいい人」になっていってしまうのです。 あなたは「自分は良い人でいたい」と考えていただけなのに、いつの間にか、ただの「都合のいい人」として扱われるのは、とても悔しいですよね。 ショートコントを演じて、周りのノリに合わせたとしても、あなたが周囲の人からバカにされてしまっては意味がありません。 もしも、あなたがそのように扱われたときには、はっきりと「それはおかしくないですか?」と言う必要があります。 これが「水を差す」ということです。 あなたが水を差すことで、空気がガラッと変わります。 もし「空気を読め」と言われていようが、その空気があなたや誰かの名誉を傷つけるようなものであれば、そんなものは読む必要はありません。 その場合には、今までの空気を壊さなくてはいけないのです。 また先ほどの話に戻すと、こうした状況のときに「おかしい」と言えるようにするためにも、どうでもいい問題に関しては「こんなものは茶番だ」と思いながら、意識低い系として、省エネしておいてもいいでしょう。 世の中は「どうでもいいこと」であふれています。 しかし、「これはどうでも良くない」と、心の底から思ったことに対しては水を差せるように、エネルギーを蓄えておいてください。 (ぱやぱやくん) ぱやぱやくん/防衛大学校卒の元陸上自衛官。退職後は会社員を経て、現在はエッセイストとして活躍中。名前の由来は、自衛隊時代に教官からよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。著書に『飯は食えるときに食っておく 寝れるときは寝る』(育鵬社)、『陸上自衛隊ますらお日記』『今日も小原台で叫んでいます 残されたジャングル、防衛大学校』(以上、KADOKAWA)など。
ぱやぱやくん