こんなときには、空気を読まなくても良い! 元自衛官のぱやぱやくんが語る「立ち止まる勇気」の重要性 元幹部自衛官が教える人間関係のサバイバル術
「空気を読む」ことが求められる日本社会ですが、時にはその空気に「水を差す」ことが必要です。Xフォロワー約30万人の元自衛官ぱやぱやくんは、状況に応じて空気を変える重要性を語ります。自分や他人の命や名誉に関わる場合、空気に流されずに立ち止まる勇気が求められます。現実とうまく折り合いをつける方法と、空気に「水を差す」タイミングを見極める力を、著者最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』から抜粋・再編集してお届けします。 【マンガ】社会という「戦場」で生き残るには…元自衛官が教えるサバイバル術はこちら! * * * 私は「マジ」にならずに、現実とうまく折り合いをつけて生きていくことを勧めています。とはいえ、もし「この空気のままではまずいぞ」と思ったときは、しっかりと、その空気に水を差さなくてはいけません。 簡単に言うと「水を差す」とは、「ショートコント」の状態から抜け出し、「それはまずい」とはっきり言って、空気を変えるのです。 これによって、なんとなく醸成された空気は吹き飛ばすことができます。 この考えかたは、日本の「空気を読む」という文化を分析した、山本七平さんの『「空気」の研究』を参考にしています。 加えて、私が陸上自衛隊に所属した経験から付け足すとすれば、「水を差さなくてはいけない」のは、だいたい次の四つのケースだと考えています。 ● 誰かの命にかかわる ● 誰かが怪我をする ● 大きな損失が出る ● 名誉が傷つけられる 陸上自衛隊の例で言えば、訓練中などに「このままでは大きな事故につながる」と考えたときは「投げ飛ばす」「タックルをする」などの行動が認められています。 もちろん、体罰は禁止されていますが、「実弾が入った小銃を他人に向ける」「ガソリンを灯油ストーブに入れる」などの行為は、大量の死傷者が発生する可能性があります。「体罰が禁止されているから……」とかではなく、今すぐやめさせなければいけません。 このように、とにかく止める必要がある場合に限って、自衛隊員にも必要とあれば暴力が容認されるときがあるのです。 皆さんの多くは、陸上自衛隊のように「暴力をふるってでも止める」という状況に直面することは、少ないかもしれません。