葵わかな「親子に見えるか不安も」玉木宏と初共演の作品への思い<おいち不思議がたり>
葵わかなが主演を務めるBS時代劇「おいち不思議がたり」(毎週日曜夜6:45-7:28、NHK BS/NHK BSP4K)が9月1日(日)からスタート。初回放送を前に制作発表会見が7月31日、都内で行われ、葵と、共演の玉木宏、制作統括の佐野元彦氏が登壇した。 【写真】きらきらとした瞳でほほ笑む葵わかな ■「おいち不思議がたり」とは… 本作は、あさのあつこによる「おいち不思議がたり」シリーズを原作としてドラマ化。江戸・深川で医者になりたいと夢見て、父である医者・松庵を手伝うヒロインのおいちは、何かを背負った人の“心の声”や、亡くなった人の“姿”を見ることができる特別な力を持っていた。そんなおいちが、岡っ引きの親分と共に人間の闇に迫り、謎を解いていく。「おいち不思議がたり」は推理時代劇であり、悩みながらも自らの力で道を切り開いていくおいちの青春成長物語だ。 葵は特別な力を持つヒロイン・おいちを、玉木はおいちの父で医者の松庵を演じる。 ■玉木宏「非常に芯があって集中力の高い方」葵わかなの印象を明かす 葵は、すでに撮影は終了しているという現場を振り返って、「現場も和やかで温かく、のびのび撮影させていただいて。その雰囲気が作品の中にたくさん出ているかなと思います」と笑顔で挨拶(あいさつ)。また玉木は今作が初共演となる葵について「非常に芯があってブレなくて、集中力の高い方」と話し笑顔を見せた。 第1話を鑑賞済みだという葵は「この作品がどんな雰囲気になっていくのか、監督ともたくさん話し合って演じていたのでどんな出来上がりになっているのか私自身もすごくドキドキしていました。思っていたよりもミステリー感が強いなと思いました」と作品の持つ力に期待をにじませ、玉木は「時代劇で主人公が不思議な力を持つというストーリーはやはりあまり見たことがないなと。非常にゆったりとした時間は流れているけれど、どんどん引き込まれていくという印象でした」と手応えを感じた様子を見せた。 ■「不安もありました」親子を演じる上での思い 今回、親子役ということについて葵は「現場でお会いする前に、父親役が玉木さんだと聞き、玉木さんが本当にお若くてかっこいいので親子に見えるのかなと不安に思っている部分もありました。でも撮影が始まってすぐに“私たちって親子でいけますかね?”と聞いたら“全然大丈夫ですよ!”と言ってくださって。そこからは何の疑問も持たず親子だと思って演じられました。おいちが悩んだ時に寄り添ってくれたり背中を押してくれるのが父である松庵先生なので、シーンを重ねていくうちに自然と親子に近づいていったのではないかなと思います」と丁寧に言葉を紡いだ。 玉木も、「最初はやはり意識して親子感を作っていかなければと思っていたのですが、時代劇だからこその距離感であったり、そっと背中を押してあげるような雰囲気がとても心地よくて。そういうものを積み重ねて段々と腑に落ちていった感じでした」と2人で作り上げた“親子”だったと語った。 ■「ちょっとだけお化けを見たことがあります」 おいちが特別な力を持つ、ということにちなみ葵と玉木に何か“特別な力”があるかということについて、玉木が「その辺りに絡めるとしたら、ちょっとだけお化け見たことありますよ」と告白すると、会場からは笑いと驚きの声が上がった。さらに「数回くらいしかないですが、よく見たら透けてる人がいるという感じで」と明かした。 それを受けて葵は、「原作や台本を読んだ時に“見える”というのはどうやって見えるんだろうと。具現化しなきゃいけないなと思っていて。家でも考えていろんな人にも聞いて考えて、この作品が終わる頃には私も“見える”ようになっているかもしれないと思っていたんですが、今はまだ見えていないです(笑)」と役作りも交えたエピソードを話し、玉木も「それはそれでいいと思う」と笑顔で答えた。 ■「一番信頼している俳優さん」制作統括佐野元彦氏が期待を寄せる 制作統括の佐野氏は今作の見どころについて「昔ながらの時代劇を放送するとともに、時代劇の題材を広げたいという思いがありました。主人公に“不思議な能力”があるということも今までなかったのではないかと。楽しんでいただけることを期待しています」と語った。 またキャスティングについても、「今回原作を読んでいる時に頭の中で葵さんに置き換わるくらいぴったりだと思い、絶対にお願いしようと思っていました。玉木さんは僕にとって大切なドラマには必ず出ていただいていて一番信頼している俳優さんです」と熱い思いを明かした。 ■「おいち不思議がたり」あらすじ 町医者である父・松庵(玉木)の元に生薬屋「鵜野屋」の若旦那・直助が尋ねてくる。おいち(葵)はその背後に助けを求める女の姿を見る。おいちの伯母・おうたは、おいちと直助の縁談を進めようとするが、鵜野屋を訪ねたおいちに女中・お絹が「おやめなさい。あの人に殺されますよ」と囁く。直助の周囲では前妻・加世と、以前恋仲だった女中・梅が病で亡くなっていた。 おいちは岡っ引きの仙五朗親分と探り、犯人に目星をつけるが、事件は意外な方向に。江戸ではその後も、不思議な事件が多発する。その事件を解決していきながら、おいちは一歩一歩、医者への道を進んでいく。