福島県、西郷盛り土造成告発へ 改善未対応、11日にも1人
西郷村の私有地に造成された盛り土を巡り、県が11日にも、造成した埼玉県の男性2人のうち1人を盛り土規制法違反の疑いで白河署に刑事告発する方針を固めた。8日、関係者への取材で分かった。同規制法は静岡県熱海市で起きた土石流災害を受け、昨年5月に施行された。警察庁によると、これまで同法での告発はなく、全国初とみられる。 県は6月27日付で2人に改善命令を出したが、期限を過ぎても対応しなかったため告発に踏み切る。複数の関係者によると、埼玉県の男性2人のうち1人は県が命令を出した後、工事計画書の提出期限前に死亡したため1人のみを告発するとみられる。 対象となる同村の盛り土は県が8月、盛り土規制法に基づく代執行を県内で初めて行い、土砂の量を減らすなどの安全対策を講じている。 県内で危険な盛り土が相次いで確認されたことを受け、県は9月下旬までに、県内全域を盛り土規制法に基づく規制区域に指定した。
福島民友新聞