「おいしさ重視」の備蓄食、フェリシモと兵庫の10社が防災グッズを共同開発
関西発の通販会社「フェリシモ」(本社:神戸市中央区)が2023年12月に発売した備蓄セット「備蓄でお守りKOBE BOX」。阪神・淡路大震災の発生から30年を迎えるにあたり、12月17日より第2弾の予約がスタートした。 【写真】備蓄セットの内容 1995年に発生した阪神・淡路大震災を受け、同社が展開している防災プロジェクト『みんなのBOSAIプロジェクトもしもしも(R)』。その取り組みの一環として開発された備蓄セットの第2弾が、兵庫県に本社を置く10社による協賛のもと発売される。 一般的に「備蓄」といえば保存期間の長さが重視されがちだが、同セットでは賞味期限にこだわらず災害時でもおいしく食べられることを重視。「もしも」に備えて必要な食料を揃え、賞味期限が近づいたら食べまた新しく補充する「ローリングストック」を習慣として取り入れられるよう、セットを購入した半年後に「賞味期限アラート」で食べどきをお知らせするというシステムとなっている。 さらに、セットには同社が運営するレストラン「Sincro」の北川理映子シェフによるアレンジレシピ冊子も入っており、有事の際だけでなく賞味期限が近い食品を自宅で消費しやすいようボリュームアップや調理のコツも掲載されている。 同社では以前から『きほんのきセット』や『どんなときでも私らしく過ごすための7つの魔法の会』などの防災グッズを販売しており、購入者のうち被災経験のある約500名にアンケートを実施。そこで集まった「お米が食べたかった」「しんどい時におやつが嬉しかった」などの声を取り入れ、「ケンミン食品」のビーフンや「ネスレ」の『ミロ』、「山垣畜産」のビーフシチューをはじめとし、兵庫県発のおいしさにこだわった商品をセットにした。 プロジェクトの責任者である武智直久氏は、従来の備蓄食は梱包が厳重なこともあり、食べずに賞味期限を迎えるケースが多いという背景に触れつつ、「被災しなかった場合も食べたくなる、そしておいしいものを普段から準備しておくことで被災した際にも役立つはず。普段から食べているものをローリングストックし、食べたら入れ替えるということが実践できれば一番良いなと思います」と語った。 「備蓄でお守りKOBE BOX2」は、朝・昼・晩の3食分(1人前)とおやつにくわえ、備蓄食を使ったアレンジレシピがセットになっている。価格は3453円。公式サイトにて、2025年3月31日まで予約受付中。