失明の危機だったパラ選手に小学生が募金「とても感動した」つながるモザンビークと愛媛の絆
東京パラリンピックがつないだ縁です。 視覚障害があり失明の危機だったモザンビークの元陸上代表選手を助けようと、松山市の生徒らが手術代を募金活動で集めて寄付しました。 きょうは、モザンビークのパラリンピック元陸上代表選手イラーリオ・シャベラさんや、松山市内の中学生らでつくるNPOのメンバーが県庁を表敬訪問しました。 視覚障害があるイラーリオさんは、2021年の東京パラリンピックの際、事前・事後合宿で松山市に滞在し、市内の小学生らと交流を深めていました。 大会後、イラーリオさんは白内障により失明の危機となりましたが、交流があった新玉小学校の生徒らがNPO団体「Bridge of friendship」を立ち上げて、手術代を集める募金活動を開始。 そして、約26万円を集めてイラーリオさんに寄付し手術したところ、視力が回復したということです。 現在、モザンビークで小学校の体育教師をしているイラーリオさん。今回が手術後初めての来県で、今月16日から市内6つの小学校や盲学校を訪問して、スポーツなどを通して交流を行いました。 取材に対しイラーリオさんは、「子どもが募金を集めてくれたことと、びっくりするような金額だったことに、当時、とても感動したのを覚えています」と語っていました。 モザンビークとの交流を約25年続けてきたNPOの責任者・竹内よし子さんは「長く交流を続けることで、つながることがある」と語り、募金を企画したメンバーの1人、中学3年の山崎蒼さんは、「若者でも、若者だからこそできることで誰かの力になると分かった」と話していました。