JR北海道 特急の出火・発煙事故まとめ
JR北海道の特急列車で出火や発煙が相次いでいます。今年に入って起きた7件の事故について概要をまとめました。 ■2月12日 函館線の伊納-納内を走行中の稚内発札幌行き特急「スーパー宗谷2号」の先頭車両内から煙。乗客196人にけがはありませんでした。 ■3月24日 室蘭線の東室蘭駅で、停車中の函館発札幌行き特急「北斗5号」の4号車床下から煙。乗客126人にけがはありませんでした。 ■4月8日 函館線の八雲駅で、停車中の札幌発函館行き特急「北斗20号」の4号車床下から煙。4号車の消音器に熱せられた形跡があり、エンジン内部が損傷して穴があいていたことが判明しました。 ■5月5日 函館線の奈井江-茶志内を走行中の旭川発札幌行き特急「スーパーカムイ6号」の1号車の床下車軸付近から出火。乗客60人にけがはありませんでした。解体作業で車軸軸受の直上にある「軸バネ防雪ゴムカバー」の下部が溶けた状態だったことが確認されました。 ■7月6日 函館線の山崎-鷲ノ巣を走行中の札幌発函館行き特急「北斗14号」の4号車エンジン付近から出火。車体側面の塗装の一部が焼けました。乗客200名は車外に避難しましたが、けが人はいませんでした。この事故は運輸安全委員会の「重大インシデント」として調査が進められています。 ■7月15日 千歳線の上野幌-北広島間を走行中の札幌発釧路行き特急「スーパーおおぞら3号」の3号車の配電盤から出火。乗客135人は車外に避難しましたが、けが人はいませんでした。 ■7月22日 根室線の十勝清水-羽帯間の信号場に停車中の札幌発帯広行き特急「スーパーとかち1号」で3号車床下のエンジン付近から潤滑油漏れ。運転士が白煙を確認しました。乗客69人にけがはありませんでした。この列車は、2月12日に発煙があった「スーパー宗谷2号」と同系統だったことが判明しました。 なおJR北海道では、2011年5月には占冠村の石勝線で特急「スーパーおおぞら14号」が脱線、トンネル内で炎上し、乗客78人がけがをした事故が発生。運輸安全委員会が調査を進め、今年5月に調査報告書を発表しています。