液体大麻を所持した男性に無罪判決…大阪地裁
液体大麻を所持したとして大麻取締法違反に問われた飲食店従業員の男性(26)に対し、大阪地裁は10日、無罪(求刑・懲役1年)を言い渡した。角田康洋裁判官は「男性に液体が違法薬物かもしれないとの故意を認定するには合理的疑いが残る」と述べた。
男性は2023年4月、大阪市浪速区で液体大麻約3・1グラムを所持したとして、同年12月に在宅起訴された。男性は公判で「合法成分と思った」と無罪を訴えた。
検察側は、職務質問の際、男性の入手経路の説明に変遷があったため、「違法薬物と認識していた」と主張した。判決で角田裁判官は、警察官が「ちょっと徹底的にいくで」などと威圧的な言葉を用いており、「男性がとっさに説明を変遷させた可能性を否定できない」と退けた。