「事業廃止は時期尚早」 鹿児島市議会が貸切バス廃止議案を否決 49年ぶりの否決
南日本放送
鹿児島市議会の最終本会議が20日、開かれ、交通局の貸し切りバス事業を廃止する議案が、反対多数で否決されました。市長が提案した議案の否決は、49年ぶりです。 (川越桂路議長)「賛成少数であります。よって、本件は否決されました」 20日の最終本会議で反対多数で否決された、交通局の貸し切りバス事業を廃止する議案。 事業を巡っては、現在、8台で運用している事業の収支が、昨年度は319万円の赤字であることなどから、市は事業廃止の議案を提案していました。 市は貸し切りバスをやめて、運転手が10人不足している路線バス事業の維持に力を入れる狙いもありましたが、市議からは… (自民党市議団 仮屋秀一市議)「廃止しても貸切バスと路線バスの運転手は、現在併任で運用。ひっ迫状況の解決にはあたらない、貸切バス事業廃止は時期尚早」 (市民連合 三反園輝雄市議)「運転手確保の状況を検証したうえで、貸切バス廃止の判断をしても遅くない」 収支も改善傾向にあったことから、「廃止は時期尚早」との意見が相次ぎました。 49年ぶりの市長提案の否決。下鶴市長は、貸切バスと路線バスの両立を目指す考えを示しました。 (鹿児島市 下鶴隆央市長)「(否決は議会と市)それぞれが権能を発揮した結果だろう。貸切バス事業と路線バス事業を両立させていくことを求められている」 市議会ではこのほか、遺族らに最大40万円支給する市犯罪被害者等支援条例案や補正予算案などあわせて16議案が認められました。
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