セイコーエプソン、「牛の体型指標評価システム」を開発 AIと深度カメラを活用
セイコーエプソンは11月6日、長野県との共同技術研究により、深度カメラを用いて牛の体型指標(BCS:ボディーコンディションスコア)を自動評価するシステムを開発したと発表した。 【もっと写真を見る】
セイコーエプソンは11月6日、長野県との共同技術研究により、深度カメラを用いて牛の体型指標(BCS:ボディーコンディションスコア)を自動評価するシステムを開発したと発表した。 人間の判定員と同水準の判定能力 BCSは牛の栄養状態や繁殖能力の評価に有用な指標とされているが、これまでは専門の判定員による目視判定に頼るほかなく、定期的な判定が難しいという課題を抱えていた。 こうした状況を踏まえ、セイコーエプソンは2021年11月、長野県と「DX推進による畜産振興に向けた連携協定」を締結。AIを活用したBCS自動判定システムの開発に取り組んできたという。 発表されたシステムは深度カメラを牛が通る通路上に設置することで、毎回、AIが自動で個体識別とコンディションをチェックし、BCSデータとして記録するというもの。同社は長野県畜産試験場と民間牧場での2年にわたる動作検証を経て、AIによる自動判定の精度や技術品質が、人間の判定員と同水準にあることを確認できたとしている。 セイコーエプソンでは商品化に向け、今後、長野県内外で実証実験を重ね、データの蓄積とシステムの改善を進める予定だ。 文● @sumire_kon