『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』が興収22.3億円のロケットスタートでNo. 1!はやくも“2024年最大ヒット”が見えてきた?
2月16日から2月18日までの全国映画動員ランキングが発表。バレーボールに懸ける高校生たちの青春ドラマが描かれる、古舘春一によるスポーツ漫画の金字塔「ハイキュー!!」の劇場版アニメとなる『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』(公開中)が、驚異的な観客動員数&興行収入を記録し初登場No. 1を飾った。 【写真を見る】原作の人気エピソードを映画化した「劇場版FINALシリーズ」第1部!臨場感たっぷりのIMAXが大ヒットの後押しに ■史上6作目の快挙達成!『劇場版ハイキュー!!』メガヒットの決め手とは 『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』の初日から3日間の成績は、動員が152万人、興収が22億3000万円。2024年公開作のなかでもぶっちぎりのロケットスタートを飾ったことは言うまでもないが、初週末3日間だけで興収20億円を突破した作品はこれまで5本。『ゴミ捨て場の決戦』は史上6作品目の快挙を成し遂げたことになる。 ちなみにその5作品は公開順に、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20)の約46億円、『名探偵コナン 緋色の弾丸』(21)の約22億円、『劇場版 呪術廻戦0』(21)の約27億円、『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(23)の約31億円。そして土日2日間だけで22億5400万円を記録した『ONE PIECE FILM RED』(22)。『ゴミ捨て場の決戦』は『緋色の弾丸』を上回る歴代5位の初動成績。上位にいる4作品はいずれも最終興収130億円を突破しており、それらに続くことができるのか大いに注目が集まるところだ。 2012年から「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートし、2014年にテレビアニメシリーズの放送がスタート。2020年に連載が完結し、コミックスの累計発行部数は6000万部を突破。2020年10月期に放送されたテレビアニメ第4期が直近の作品であり、今回の劇場版はおよそ3年ぶりのシリーズ最新作にして待望の初劇場版。しかも2022年夏に製作が発表されて以来待ち望まれてきた「劇場版FINALシリーズ」の第1部となる。 これまでもテレビアニメシリーズの総集編という形式では4作の劇場用アニメが製作されてきた「ハイキュー!!」そのいずれもが公開週のミニシアターランキングで上位にランクイン(第3期総集編の『コンセプトの戦い』以外は1位デビュー)するなど根強い人気を誇っていたとはいえ、今作がここまでの爆発的な大ヒットになるとは誰が予想できただろうか。 連載が終了した現在でも「好きなスポーツ漫画」のアンケートで常にトップに立つほどの人気作であり、アニメ版のみならず舞台版も製作されるなど様々なメディア展開によってファン層を拡大。いまや世代も性別も問わずファンが多い作品であり、今回の劇場版で描かれるのは原作屈指の人気エピソードである「烏野高校vs音駒高校戦」。昨今ジャンプ漫画の劇場版アニメが相次いで大成功しているなど、ヒットへつながる要素は確かに全て揃っているといっても過言ではない。 そこにきて本作の場合は、ただ人気エピソードが描かれるだけにとどまらず、上映時間84分のほとんどが試合シーンに費やされているという大胆な構成で映画館での鑑賞との親和性も抜群。試合シーンの緊張感や迫力を臨場感たっぷりに味わえるIMAXでの上映も好評を博しており、一昨年末に公開されて大ヒットを記録した『THE FIRST SLAM DUNK』(22)と同様、従来からの作品ファンによる熱烈な支持はもちろんのこと、新たなファン層の獲得にもつながっているようだ。 公開初日の0時から行われた最速上映は深夜にもかかわらず6都市12会場で全席完売の大盛況。すでにリピーターも続出しており、さらなるリピーターを促すことにつながる入場者プレゼントも2か月以上先の第5弾まで決定している。つまり、“年間No. 1ヒット”を虎視眈々とねらっている『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(4月12日公開)との直接対決もあり得るということだ。まだ2024年が始まって一月半。すでに2024年の頂上決戦はスタートしている。 ■『SEED』『鬼滅』『金カム』の三つ巴は引き続き絶好調! 前週首位に返り咲きを果たした『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(公開中)は、公開4週目の週末3日間で動員16万人、興収3億1800万円を記録して2位にランクイン。前週との比較では動員が65%、興収が70%をキープしており、公開24日間の累計成績では興収31億2630万円、動員186万人を突破。まだまだその勢いが衰える気配はない。 同じく好調が続く『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』(公開中)も順位をひとつ落としたものの、週末3日間で動員10万人、興収1億4500万円を記録。累計成績では動員103万人、興収14億円を突破している。また公開5週目を迎えた『ゴールデンカムイ』(公開中)も週末3日間で動員8万6000人、興収1億3800万円を記録。累計成績では動員156万人、興収23億円に到達した。 そして5位に初登場を果たしたのは、『ヘレディタリー/継承』(18)や『ミッドサマー』(19)で映画ファンを熱狂させてきたアリ・アスター監督が、『ジョーカー』(19)の名優ホアキン・フェニックスとタッグを組んだ『ボーはおそれている』(公開中)。 日常の些細なことでも不安を感じる男ボー(フェニックス)はある日、母親が怪死したことを知る。母のもとへ駆けつけようとアパートを出ると、そこにはいつもの日常とは違う悪夢のような世界が広がっていた。約3時間という長尺にもかかわらず、トップ5入りを果たす大健闘。今作もまたカルト的な人気を集めることになるのだろうか。 その他の作品では、公開9週目を迎えた『劇場版SPY×FAMILY CODE: White』(公開中)が7位となり、累計動員444万人&累計興収60億円を突破。また公開11週目を迎えた『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(公開中)は前週より1ランクアップの8位となり、累計成績で動員328万人、興収41億円を突破している。 以下は、1~10位までのランキング(2月16日~2月18日) 1位『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』 2位『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』 3位『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』 4位『ゴールデンカムイ』 5位『ボーはおそれている』 6位『身代わり忠臣蔵』 7位『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』 8位『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』 9位『夜明けのすべて』 10位『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』 今週末は土屋太鳳とSnow Manの佐久間大介共演の『マッチング』(2月23日公開)、ソニー・ピクチャーズ製作のマーベル最新作『マダム・ウェブ』(2月23日公開)、第96回アカデミー賞で作品賞など5部門にノミネートされている『落下の解剖学』(2月23日公開)、タイカ・ワイティティ監督とサーチライト・ピクチャーズがタッグを組んだ『ネクスト・ゴール・ウィンズ』(2月23日公開)などが公開を控えている。 文/久保田 和馬
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