日本代表ホーバスHC「ロスまでまた新しいチャレンジ」11月アジア杯予選で再始動
11月5日、日本バスケットボール協会(JBA)が、バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング21位)のトム・ホーバスヘッドコーチ(HC)の契約継続発表会見を実施。日本代表をパリ2024オリンピックに導いた指揮官が、続投を決めた理由、意気込みなどを語った。 アメリカ出身で現在57歳のホーバスHCは、日本女子バスケ界で指導者キャリアを重ね、東京2020オリンピック女子日本代表のHCとして銀メダル獲得に貢献。2021年から男子日本代表のHCに就任し、3ポイントシュートを軸としたハイペースな試合運びを武器にチームを強化すると、FIBAワールドカップ2023では欧州勢から金星を挙げるなど躍進し、自力では48年ぶりとなる五輪出場権獲得を果たした。今夏のパリ五輪では目標としていたベスト8に届かなかったものの、強豪フランス代表を追い詰めるなど奮闘。JBAより10月25日付で続投が発表されていた。 スーツ姿で会見に登場したホーバスHCは、「1カ月くらいバスケットボールのことを考えていなかった」と、五輪後にアメリカでリフレッシュしていたことを明かし、今回の続投決定まで「家族と話したし、(日本代表の)選手とも色々話した。そこがすごく大きかった。JBAのサポートもすごく良かったと思います。このチームはまだまだ色々できる、そういうメッセージを聞いて、できるかな、やろうかなと思った。時間がかかった。僕は迷っていたんです。疲れたなとか。でもリフレッシュして、“七回落ちて八回立つ”…とかあるじゃないですか。そういうマインドセットです(笑)」と、会場の笑いも誘いながら続投決断までの経緯を振り返った。 今回の任期は4年後のロサンゼルス2028オリンピックを見据えたもの。チームの目標を問われたホーバスHCは、「勝ちたい、うまくなりたい。今月の試合(アジアカップ2025予選Window2)も勝ちたいです。2年前のアジアカップは、イランとオーストラリアに負けた。FIBAワールドカップ2023ではアジアの1位になりましたから、(アジアカップ2025では)優勝したい」とコメント。また、その先のワールドカップ、オリンピックも見据え、「パリ五輪の目標はベスト8。だけどできなかった。(長期スパンでは)ロス五輪出場を決めてベスト8に入りたい。チームの強さは絶対レベルアップしたい。それは変わらない」と、五輪で逃した“1勝”への思いも滲ませた。 男子日本代表は11月11日からアジアカップ2025予選Window2を見据えた直前合宿を実施予定。すでに23名の招集メンバーも発表した。ホーバスHCは今回の合宿も五輪メンバーの存在がチーム構築の助けになることに触れつつ、「僕はこれから若いメンバー、あんまり合宿に参加していない選手を呼びたい」ともコメント。「西田(優大/シーホース三河)選手は好きですけど、彼のバスケットはわかっている。中村(拓人/広島ドラゴンフライズ)とか、違う選手を見たい。今まで呼んでいない選手を見たい」と具体名も挙げながら、選手発掘が目的の一つであることも説明した。 「ロスまでまた新しいチャレンジ。楽しみです」と会見冒頭に挨拶したホーバスHC。“新体制”での初陣は、10月21日に日環アリーナ栃木で行われるアジアカップ2025予選Window2・モンゴル代表(同108位)戦だ。
BASKETBALL KING