OMF首席客演指揮者の沖澤のどかさん 「松本の街盛り上げたい」
長野県松本市で今夏開かれる国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)で、初めて首席客演指揮者に就任した沖澤のどかさん(37)が13日、都内で報道陣の取材に応じ、抱負を語った。令和4年のオペラ「フィガロの結婚」で指揮してから2年。初のポジション就任に責任を感じつつ「松本の街で一丸となって盛り上げたい」と意気込む。 ―首席客演指揮者の立場、役割とは。 初めてのポジションで、自分でやれることを探していかないといけない。責任ある立場だと思うが、気負わずに素直に音楽をやれば、この先どういうことをすべきかがおのずと見えてくると思う。(役割は)自分が出演するコンサートのプログラムを一緒に考えている。(OMF全体に関して)自分がアドバイスするような立場ではない。 ―指揮をするオーケストラコンサートAプログラムの聴きどころは。 (2年前のオペラで感じた)サイトウ・キネン・オーケストラと人の声が合わさった時の浮遊感とか特別な魅力をまた味わいたいと思い、R.シュトラウスの「四つの最後の歌」を提案した。ソプラノのエルザ・バン・デン・ヒーバーさんは声にとても深みがあり素晴らしい。オーケストラとどんな反応を見せるかがとても楽しみ。 ―生前の総監督・小澤征爾さんからかけられた印象に残る言葉は。 「モーツァルトのオペラを」との短い一言で、託されたなと思った。それだけを取り上げるということではないが、音楽人生をかけて、モーツァルトのオペラに取り組みたい。 ―松本の印象は。 街を挙げての音楽祭だと感じた。コンビニエンスストアにコーヒーを買いに行ったら、おばあちゃんが「よく来たね」と声をかけてくれて、すごくうれしかった。
市民タイムス