気象衛星ひまわり打ち上げた技術者、定年後志摩市に移住し貸別荘開業
1日1組限定の貸別荘「Cometa(コメータ) 伊勢志摩」(志摩市阿児町、TEL 0599-77-7434)が今年4月26日に開業し、半年がたった。(伊勢志摩経済新聞) 【写真】【その他の画像】「Cometa 伊勢志摩」の施設 全国に16施設ある「のぼれる灯台」の一つ「安乗埼(あのりざき)灯台」の立つ安乗岬すぐの太平洋が一望できる土地(敷地面積2600平方メートル)を購入し宿泊施設を開業したのは、国土交通省航空局に勤務し、気象衛星ひまわりの打ち上げに関わった留田敏和さん。 兵庫県神戸市出身の留田さんは、沖縄から北海道までの空港を所管する航空局に勤務。気象衛星ひまわり6号、7号の製造設計支援、種子島でひまわり7号をH2Aロケット9号機に載せる作業監督、ひまわりの初期運用立ち上げのプロジェクトリーダーなどを勤め上げた後、昨年定年を迎え「ついのすみか」として志摩市を選び妻の峰子さんと共に移住。 施設は20フィートコンテナを4つ重ねた2階建てで、太平洋に面する南東側の壁全面を透明の強化ガラスに。断念性能の高い8トンの重さのあるコンクリート製土管サウナ、地下水を汲み上げた水風呂、エアリアルヨガもできるハンモックなどを設置する。 留田さんは「スペイン語で彗星を意味する『コメータ』は、宇宙や人工衛星に関わる仕事をしていたので宇宙に関わる名前を付けたかった。彗星は、太陽を焦点として長楕円軌道で周回をする太陽系のファミリー。太陽の近くを通る時、太陽の熱で核となる氷を溶かして、長い尾を引きながら超高速で走る。太陽から遠ざかるにつれて速度を緩め、ゆっくりと休憩し、いずれまた周回軌道を帰ってくる」と説明する。 留田さんは「普段、都会で慌ただしく高速な暮らしをしている人が、都会から離れ、絶景の中で自然を感じ、ゆっくりとした時を過ごし、身体も心も整えて、元気な自分を取り戻してもらえる施設になればと思い開業した。水平線から上がる朝日で目覚め、ゆっくりと流れる時間、地元の新鮮な食材を使ったバーベキューは移住を決めた一番の要因。彗星のように時々またコメータ伊勢志摩に帰りたいと思えるような感覚になってもらえれば」とも。 利用料金は1日1組限定(定員2~4人)で7万7,000円~。チェックイン16時~、チェックアウト11時。
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