南海トラフ地震臨時情報・和歌山県の岸本知事「少し用心し過ぎたかな」
8月8日から15日にかけて国が初めて発表した南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」について、和歌山県の岸本周平知事は「県はただちに災害対策本部を設置し、24時間体制で警戒に当たったことは間違いではなかったが、私自身を含め、少し用心し過ぎたかな」と振り返り、今後の国の見解を踏まえて、より適切な対応を考える方針を示しました。 岸本知事は8月20日の定例記者会見で「私自身も緊張感をもって受け止め1週間過ごした。ただ、今回は3段階の真ん中にあたる『注意』で、一番上の『警戒』と度合いがどう違うのか、専門家ではないので正直わからない点もある。一方で、学者は社会経済活動を通常通りしても良いと言っていて、情報の受け止め方はそれぞれだが、今回は私自身も含めて、少し用心し過ぎたかなと思っている」と述べました。その上で、今後の国の見解を踏まえて、より適切な対応の方法を検討する考えを示しました。 また、今回の臨時情報発表に伴い、白浜町など紀南地方を中心に旅館・ホテルのキャンセルが相次ぎ、経済的な打撃を受けていることについて、岸本知事は「一般論で言うと、台風の時と同じく民間のビジネスの範囲で対応してもらう事なので、保証をする理屈は成り立たないと考えている。ただ、被害状況をしっかりと調査した上で、むしろその損害を取り返すための新しい観光振興事業を起こしたい」と述べました。