くしろ広域観光誘致推進協議会のメンバーから歓迎を受ける到着客

　全日本空輸（ANA）の釧路―伊丹線（大阪）の今年度の季節運航が10日に始まり、大阪発の初便に搭乗した乗客186人が北海道釧路市の釧路空港に降り立った。到着ロビーでは、訪れた観光客や家族らでにぎわい、くしろ広域観光誘致推進協議会（会長・蝦名大也市長）のメンバーらが横断幕を揚げ歓迎した。14日までの期間1日1往復運航する。 　伊丹線は1992年7月から旧日本エアシステム（JAS）により運航されていたが、関西空港開設に伴う路線変更で94年9月に廃止。以降、同路線の運航はない状況が続いていたが、関西方面で夏の北海道観光に対する人気の高まりにより、2003年にANAによる季節運航が開始された。 　2023年度の釧路―伊丹線の利用実績は旅客数1176人、利用率88・6％となっている。航空機材はA321（194席）。ダイヤは伊丹発午後0時55分、釧路着同2時50分。折り返しの釧路発が同3時30分、伊丹着同5時30分。 　この日は、定刻より10分早い午後2時40分に到着。同協議会のメンバーが法被を着て、搭乗客全員に釧路菓子処なかじまの「釧路は涼しい」と描かれた焼き菓子や市内の観光パンフレットなどを手渡した。また、子供には阿寒湖温泉「まりもようかん」やキーホルダーが配られた。 　京都から姉妹2人で母親の実家、釧路市に訪れた姉の中木真菜さん（20）と妹の紗菜さん（17）は「毎年、涼みに釧路へ遊びに来ている。今年も新鮮な海産物や自然を楽しみたい」と笑顔。同協議会のメンバーで市産業振興部の高橋寛行観光開発主幹は「釧路の涼しさを味わいつつ、緑豊かな自然や食を堪能してほしい。市内の方には、旅行から戻ってきた時、釧路の涼しさを改めて実感して」と話していた。 　伊丹空港への折り返し便は150人が搭乗。11日の伊丹発はほぼ満席で、14日までの期間中、予約数は1600人で、前年比約60％増と好調になっている。