自動車株が上昇率1位、日産とホンダの統合案受け業界再編期待広がる
(ブルームバーグ): 日産自動車がホンダと経営統合を検討していることが明らかになり、業界再編への期待から自動車セクター全般に買いが入った。
18日のTOPIX輸送用機器指数は、一時前日比2.2%高と33業種で上昇率トップ。東証株価指数(TOPIX)は前日終値を挟みもみ合う展開で、相対的な自動車セクターの強さが顕著だ。
個別銘柄では日産のほか、統合に加わる可能性がある三菱自動車が制限値幅いっぱいのストップ高水準まで急騰。マツダや日野自動車も上げ、日産、ホンダ両社と関係が深い河西工業や日産車体、エフテックなど部品・車体メーカーにまで買いが広がった。一方、株式市場では経営統合は日産の救済処置の意味合いが強いと受け止められており、ホンダ株は一時3.4%安と逆行して下げた。
ブルームバーグ・インテリジェンスの吉田達生氏は、上昇している銘柄に共通するのは業績や企業存続に不透明感のある会社だと分析。経営面で窮地に立たされていた日産が活路を見いだす可能性があり、トヨタの子会社である日野自も存続の危機を免れることができるのではないかという見方があると述べた。
マツダ株の上昇については、トヨタとの資本提携が改めて評価されていると吉田氏は指摘した。
--取材協力:アリス・フレンチ.
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Momoka Yokoyama