交番の所長、防犯・交通安全講習のお供にウクレレ 福井県若狭町の敦賀署三方交番、伴奏して参加者と歌
地域に溶け込もうと、福井県若狭町の敦賀署三方交番の齋藤秀明所長(49)が、防犯や交通安全に関する講習を行う際に趣味のウクレレを披露する活動を続けている。伴奏して参加者全員で歌う形式で、「住民の方々に親しみやすさを感じてもらい、困りごとを気軽に相談してもらえるようにしたい」と意気込む。 齋藤所長は主に地域、刑事部門に携わり、2022年3月に三方交番に所長として赴任。前年秋に妻から「趣味として始めたらどう」とプレゼントされていたウクレレを本格的に始めた。 初めて業務の一環で演奏したのは、防犯などについて講習した22年秋の南前川区の高齢者サロン。参加者から「おまわりさんの演奏すてきだったよ」などと反響があり、「地域になじむきっかけになると感じた」(齋藤所長)。以降、自ら提案もして町内の高齢者サロンや小学校での講習時などに演奏を重ね、実施回数は2年間で30回を超える。 10月26日に明倫地域づくり協議会が旧明倫小で開いた防犯講習会では、特殊詐欺の手口や対策、薄暮時の歩行者の反射材着用の重要性などを伝えてからウクレレライブを行った。「上を向いて歩こう」「いい日旅立ち」「川の流れのように」など全13曲を伴奏し、参加者約70人とともに歌った。 若狭町パレア若狭で月2回活動している同町ウクレレサークルにも参加し、住民らと交流を深めている。齋藤所長は「趣味が仕事につながるとは思ってもいなかったので、勧めてくれた妻に感謝したい。これからも安心安全なまちづくりを推進していきたい」と力を込めた。