WHILL、歩道スクーター新モデル「WHILL Model R」を発売--その場での旋回が可能
WHILLは9月3日、スマートになった歩道のスクーター（時速6km以下で走行する近距離モビリティ）「WHILL Model R」を発売した。使いやすさを追求したハイパフォーマンスモデルとなっており、国内最小クラスという小回り能力を実現したほか、4輪スクーターとしてはWHILL初となる着脱式バッテリーを採用。自宅ガレージやマンションなど、より幅広い住環境での保有が可能となったほか、狭い道や市街地でも安心スマートに走行できるようになったという。 高齢化が加速し、近距離モビリティのニーズや重要性が高まっているなか、WHILLはこれまでも、スクーター型の「WHILL Model S」や折りたためる「WHILL Model F」、安定性や走破性に優れたプレミアムモデル「WHILL Model C2」を提供。一方で、スクーター型電動車椅子の国内出荷台数は年間1万6000台にとどまり、ユーザーの中には、「ガレージにコンセントがなく、保管や充電が難しい」「マンション住まいで通路幅が狭く、駐車や保有がしづらい」などの理由から、購入を諦めてしまう方も多くいたという。 今回のModel Rはこうした声を拾い上げて開発。さまざまな生活環境に取り入れやすい新機能を搭載し、WHILLが培った新技術により乗り心地を一層高めたことで、より幅広いニーズに応えるモデルになったとしている。 前輪がほぼ直角に曲がり、その場での旋回が可能。最小回転半径は国内最小クラスの97cmで、狭い駐輪場や市街地でもスマートに走行できるという。また着脱式バッテリー採用により、製品後方からワンタッチでバッテリーを取り外し、自宅のコンセントで充電が可能。自宅ガレージやマンションなどの集合住宅の駐輪場でも保管も可能となった。バッテリー重量は2.7kgで、片手で持ち運びしやすい重さとなっている。 乗り心地についても、車体のロールを抑制して安定旋回させるリアスタビライザーや、曲がる時に自動減速する舵角センサーを、それぞれWHILLとして初搭載。旋回時の走行安定性を高めたという。あらゆる路面状況でも各車輪が個別に地面に接地するフロント＆リアサスペンションを搭載し、走行時の振動を抑えている。 購入後のサポート体制についても充実させ、ユーザーの情報と機体情報を紐付けて一元管理し、ウィルに関するあらゆるサービスを受けられる仕組み「WHILL ID」を提供する。ID登録後、自身の機体と連携させることで、適切なタイミングで点検時期の通知受け取りが可能なほか、いつでも最寄りの認定修理取扱店を検索し、点検や修理申し込みが可能という。 最短4日間からウィルを利用できる短期レンタルサービスにModel Rを追加したほか、納車時に専門スタッフが訪問し、機体のフィッティングや自宅周辺での操作の練習、WHILL IDの設定をサポートする訪問設定サービスも提供する。 航続距離は17.2kmで最高速度は6km/h、充電時間は5時間。サイズは1160mm×535～635mm×868～925mm（全長×全幅×全高）で、重量は56.8kg。価格はアイコニックホワイトが35万7000円、ガーネットレッド／シルキーブロンズ／ラピスブルーが37万2000円。
