悪女役・内田理央におびえ、松井玲奈の体に異変が…!?──「嗤う淑女」インタビュー
──あらためて本作の魅力と、実写化するにあたって原作からヒントを得たことなどあれば教えてください。 内田 「原作は、とても面白くて一気読みしてしまいました。ドラマでは、オリジナルの設定やストーリーも混ぜられています。ドラマならではの、エンターテインメントな見せ方も意識しつつ、原作からもらったイメージやキャラクター像を大切にしながら演じています」 松井 「一人の人間の人生がガラッと変わってしまうほどの、美智留の言葉の使い方が本当に巧みで面白いと思いました。原作にある言葉の面白さは、そのままドラマの脚本にも落とし込まれています。美智留と恭子の物語が、ドラマではより濃く詳細に描かれているので、2人の過去の出来事を自分の体験として身をもって体現するために、何度も原作を読み返しました」 ──お二人は3度目の共演とのこと。お互いの芝居を見てどんなことを感じますか? 内田 「実は、プライベートでも仲良くさせていただいています。今回は久々の共演なのですが、玲奈ちゃんのお芝居は、繊細だけどリアルで、自分の意思で動いているようなイメージがあって。恭子役でも、台本では『…』だけだったり、ト書きで『おびえている』としか書かれていないのに、いろんな感情が見えるので、毎回撮影現場で驚かされています」 松井 「1話の中の3分の2を美智留がしゃべっていると思うレベルで、本当にセリフ量が膨大なんです。理央ちゃんは適度な緊張感を持ちつつ、その感情を自分のエネルギーとして消化して芝居をされているのがすごいなと。美智留が人と対峙した時の、緊迫した空気の作り方が上手だなと思います。その隣で、私は一生懸命震えていようと思っています(笑)」 内田 「玲奈ちゃんは、おびえる演技で肩が凝ってしまって、今本当に大変な思いをしているんです!(笑)」 松井 「美智留と対峙している場面は、パワーバランスがはっきりと分かるシーンが多いので、基本的に私はずっと縮こまっています。でも、プライベートでも関わりがあるからこそ、芝居のプランなどを現場でスムーズにやり取りできているので、とてもありがたいです」 ──内田さんは、美智留を演じることが決まってダイエットを決意したとおっしゃっていましたが、ビジュアルを作る上でほかにこだわっている部分はありますか? 内田 「各話に登場する相談者の方々が、美智留の美貌にうっとりするようなシーンがあるので、ちゃんと見合うビジュアルでいないとな…と思っています。具体的には、メークは濃すぎないけど、ちゃんとトレンドはおさえていたり、アクセサリーも衣装に合うものを毎回用意していただいています」 ──表面的には、美智留の怖さが分からないということが怖いですね…。 内田 「美智留って、相談者の方からするととてもいい人なんですよね。いい人だけど、はたから見ると『なんかおかしいぞ?』という違和感を覚えると思うんです。分かりやすい怖さではなく、後からじわじわと気付く怖さを感じていただきたいです」