日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』主要キャスト4人の座談会 神木隆之介は「太陽みたいな存在」
――本作の制作陣は、数々の名作を生み出す最強チームともいわれていますが印象は?
神木 作品が発表されたとき、記事に軒並み「最強チーム」と書かれていて、そんな3人についていけるのかと一瞬不安になりました。でも、それだけ皆さんが認めるチームが味方なら安心だなと。野木(亜紀子)さんが紡ぐ言葉や、塚原(あゆ子)さんの芝居のハードル、そして新井(順子)さんのキャストを見る目に、這いつくばってでもついていこうと思いました。実際の皆さんは和気あいあいとしていらっしゃいますよ! 杉咲 野木さんの脚本からは、端島でパワフルに生きる人たちの姿がありありと目に浮かんでくるよう。人と人が隣り合って生きていくことへのエールや祝福を感じました。塚原さんと新井さんとは、『夜行観覧車』(2013年)以来、ご一緒させていただきます。地道に仕事を続けていたらこんなにうれしい再会が待っているんだなと、懐かしさも感じながら撮影に臨んでいます。 ――では最後に、ドラマのタイトルにかけて皆さんの「心に眠るダイヤモンド」を教えてください。 神木 僕の心に眠る“ダイヤモンド”は…「楽しさ」です。むしろ眠っていないかも! とにかく何でも楽しそうだなと思うほうを選びます。撮影の本番でもいろいろやりたくなっちゃって、お芝居としての安パイを取らないことも。でも、そのほう生活している動きとしては自然だったりするんですよね。あとは、面白そうだなと思って國村さんにいきなり靴下を投げてしまったりとか(笑)。 杉咲 投げていたね! 神木 撮影前に國村さんに「僕の靴下が顔面に飛ぶかもしれません」とお伝えしたら、「全然いいよ! ウェルカム!」と言ってくれて。本番でも意外と狙った場所に投げることができました。 斎藤 顔面靴下投げ、「KAMIKI」ですね(笑)。 神木 そういう楽しそうな方向に行こうというのが僕の“ダイヤモンド”です! 杉咲 私の“ダイヤモンド”は太鳳っちです! 私が連続テレビ小説のオーディションを受けたとき、ちょうど太鳳っちが朝ドラのヒロインで。緊張しながら出番を待っていたら、たまたま通りがかった太鳳っちが「花、オーディションなの? できるよ! 大丈夫!」と言ってくれたんです。それにとても勇気をもらって、今でも大切な思い出になっています。 土屋 ありがとう…! 私にとっても花の存在はすごく大きくて、会えていなくても花が出ている番組は絶対に観ています。お芝居はもちろん、人としてもお芝居も、全部が大好きです。 神木 現場でもずっと2人でいるもんね! 土屋 ストーリーの役柄では少し仲が悪いのですが、お互いが好きだからこそボタンの掛け違いのようになってしまっている部分もあると思います。その2人の関係性も注目してほしいです。 斎藤 2人の話で心が洗われたのでもういいかな?(笑)。僕の“ダイヤモンド”は國村さんと、辰雄役の沢村一樹さん。大先輩で、たくさんのことを学ばせていただいています。本作では、沢村さんがご自身で髪を切られているという話を聞いて、僕も自分で髪を切るように。たしか当時の端島で現代的なカットをする美容師さんはいないですよね。ただ横側が上手に切れなくてきのこみたいなフォルムになってしまうので、現場で横だけメイクさんに切ってもらっています(笑)。