設置場所に応じて〝4つの灯り〟を用意するのが基本「コールマンに聞く、ランタンの基礎知識」【vol.01 ランタンの種類】
アウトドアの照明用具として欠かせないのが「ランタン」です。一口にランタンといっても、さまざまな種類のものがあります。そこで、ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社 コールマン事業部の広報担当・神田新悟氏に、ランタンの種類や選び方についてお聞きしました。 【写真】用途別で使い分けることが大切なランタンの選び方を見る(全3枚)
周りを明るく照らすアウトドアの必須アイテム
アウトドアの必需品ともいえるのが、周囲を明るく照らす「ランタン」です。そもそもランタン(Lantern)とは、炎や電球を保護する透明な囲いを備え、持ち運んだり吊り下げたりするための持ち手がある照明器具を指します。 「ランタンはアウトドアに欠かせない照明器具で、テーブルの上に置いたり、テント内に吊り下げたりして使用します。特に、キャンプサイトで夜を過ごす場合は周囲がかなり暗くなるため、周囲を明るくするランタンが必須です。光が広がる構造なので、テント内や手元を明るく照らすのに適しています」
設置場所によって4つの種類のランタンが必要
ランタンには設置場所に応じて、①サイトランタン、②テーブルランタン、③テントランタン、④パーソナルライトの4つの種類があります。 ①サイトランタン テントサイト全体を照らすためのランタンで、メインランタンともいわれます。特に夜のキャンプでは、暗闇を照らす灯りとして重要な役割を果たします。 「サイト全体の灯りとして使用するので、照射量が大きいものが望ましく、光量が1000lmまたは200W以上の大きめのランタンを選ぶといいでしょう。なお、日が暮れてから長時間使用するため、できるだけ燃焼時間が長いタイプを選ぶと燃料補給の心配がありません」 ②テーブルランタン テーブルに置いたり、手元を照らしたりするランタンです。食事の際やくつろぎの時間で使用するケースが多いため、安全に使用できるLEDランタンがおすすめです。 「選ぶものによってテーブルの雰囲気や明るさなどが変わるので、テーブル周りを明るくしたいのか、多少暗くてもムードを出したいのかなど、何を重視するかを決めてから選ぶといいでしょう」 ③テントランタン テント内を明るく照らすのに必要なランタンで、着替えたり寛いだりするときに活躍します。テント内を明るくするのが目的なので、サイトランタンのように広範囲を照らす光量は必要ありません。 「テント内で使用するため、ガソリンランタンやLPガスランタンなどの燃料を使うタイプはNGで、電池や充電式のLEDランタンから選びます。テント内に吊るして使用する場合は、下方向を照らしてくれる吊り下げライトがおすすめです」 ④パーソナルライト 夜間にテント内で探し物をしたり、トイレに行く際などに足元を照らしたりするときに使用します。夜間の移動も装着式のパーソナルライトがあれば懐中電灯を持つ必要がなく、両手を空けられて安心です。テント内で灯りが足りないときにも使えます。 「自分だけが使う専用のライトとして使用するため、最低限の明るさを備えた、持ち運びに便利なコンパクトタイプがおすすめです」 ランタンには大きく分けて、燃料を使う「ガソリンランタン」と「LPガスランタン」、電池などを使う「LEDランタン」の3タイプがあります。次回以降でそれぞれの特徴を解説しますので、4つの設置場所を意識しながら、適したものを選びましょう。
塩田真美