『Destiny』“不要な罪”を背負い込んでいた真樹 亀梨和也の切なすぎる後ろ姿で第一部完
真樹(亀梨和也)の実家が放火される衝撃の展開
ずっと家庭内で居場所がなかった真樹。ようやく見つけた大学での“安息の地”がカオリの事故をもって呆気なく失くなってしまったように、またしても自分のせいで奏と婚約者・貴志(安藤政信)が言い合いになる現場に居合わせる。“自分はやっぱり邪魔者だ”と消えてなくなりたくなっていそうな真樹の後ろ姿。根なし草のように生きる真樹の背中に、何て言葉をかけたらいいのか考えあぐねてしまう。 さて、そんな真樹の口から放たれる「俺がカオリを殺した」の次は「俺が燃やした」。真樹の実家が放火される衝撃の展開が待ち受ける。しかしこれまた真樹の仕業ではなく、浩一郎に接触したり、奏と英介の元部下・新里(杉本哲太)が対面する場で監視していたあの謎の男の犯行ではないだろうか。あるいは、英介が死をもって真実を封じ込めたように浩一郎も自らと真樹ごと真実を闇に葬ろうとしたのか。ただ、祐希(矢本悠馬)にまで接触し、彼の弱みに付け入って真樹の動向を探ろうとするようなしたたかな浩一郎に限って、それは考え難い気もするが……。それにあれだけ迷いなく裁判で英介を追求できていた浩一郎もまた、大きな力によって動かされた駒の一つだったのではないかとも思える。 真樹がまた不要な罪を背負い込んでしまうことがありませんように。ただ、今にもいなくなってしまいそうな真樹が逮捕によって居場所が確定され、そして不本意な形だったとしても、奏と対峙する時間が長くなったことにどこか安堵してしまうのもまた本音だ。
佳香(かこ)