本塁を狙うぞと、ガッツポーズの市立浦和・梶

＜第106回全国高校野球選手権埼玉大会：市立浦和　3―0　東野＞18日◇3回戦◇市営浦和球場 【トーナメント表】埼玉大会 　18日までの試合結果 会場の市営浦和球場の通りを挟んで学校がある市立浦和。スタンドに集まった生徒たちの様子を見ると部活動の合間に応援に来たと気軽さを感じる。ブラスバンドも楽器をケースに入れないでそのまま学校から抱えてきているようだった。まさに、地元中の地元、自分の庭のようなホームグラウンドである。 その市立浦和、今大会は1回戦では狭山清陵を7対2で下し、2回戦は三郷工技に対して5回コールドゲーム19対1と圧勝しての3回戦進出だ。 「マネージャーが4人いるので、その4人を全員ベンチに入れるようにしよう」ということで、4回戦進出が最初の目標だった。この日勝って、4回戦進出を果たしたのは、初期の目標は達成したと言っていいであろう。そのことは、「大したものだ」と、永田 正則監督も評価していた。 2回戦から登場となった東野も、初戦では岩槻を5回コールド14対2と下しての進出である。東野もスタンドは入間市から駆け付けた応援のブラスバンドや生徒たちも集まって、「相手の応援に負けるな」と頑張っていた。 市立浦和は初回、三塁打で出ていた2番・梶 時都選手(3年)を犠飛で還して先制。2回にも、四球とバントにボークが絡んでもう1点を追加。しかし、そこからは試合は膠着していく。東野の武山 侑夢投手（3年）も2点こそ失ったものの、3回以降は低めにボールを集めてしっかりと投げて試合を作っていっていた。 その後は投手戦の展開になっていった。3回まで無安打だった東野は、4回に小林 冬弥選手(3年)がチーム初安打を放ってから、少しずつ市立浦和の背番号5の松本 倫太投手（3年）に合ってきて、以降は毎回安打を放ってチャンスを作っていく。6回には無死満塁という場面もあったが、ここを松本投手は凌ぎきった。 市立浦和は7回からは一塁から北村 昊投手（2年）が登板して3イニングを凌いでいった。北村投手は左腕から歯切れよく投げ込んできていた。 市立浦和としては終わってみたら4安打。しかもそのうちの3本がこの日は左翼手として出場した背番号1の梶選手が放っている。初回の先制点、8回の貴重な追加点にも絡んでいた。永田監督は、「打てないときはどうするのか、何とか守って凌いでいったけれども、6回の無死満塁を凌いだのは大きかった」と、選手たちにも守りでの辛抱は評価していた。