試用期間中は「月給20万円」らしい契約社員の求人に応募します。試用期間後に「正社員化の可能性あり」とのことですが、本当に正社員になれますか?
「正社員化あり」と言われても正社員にしないことは、違法じゃないの?
万が一、契約社員としての期間満了時に正社員になれなかったとしても、それが直ちに違法になるというわけではありません。 労働契約は労使双方の合意があって成立するものです。求人票や雇用契約書に「正社員としての契約を確約」と書いてある場合はともかく、「正社員化の可能性あり」などその可能性を記載してある程度であれば、自身に問題がないにもかかわらず正社員になれなくても、基本的に違法性はありません。 先に述べたとおり、あくまでも「契約社員」と「正社員の契約」はつながっているわけではなく、両者別々に判断するからです。
まとめ
試用期間に相当する期間が「契約社員」とされている求人の場合、求人票や雇用契約書などで確約されていない限り、そのまま正社員になれるとは限りません。また、非正規雇用社員の平均賃金は月額23万円程度であり、月給20万円の契約社員は、賃金だけ見ればあまり良い待遇とはいえないでしょう。 賃金額と、必ずしも正社員になれるわけではないことを考えると、正社員になることを目的として契約社員の求人に応募するのは、十分に考えた上での決断が必要であるといえるでしょう。 出典 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (6)雇用形態別にみた賃金 第6-1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部