打点ゼロの巨人小林にあの“神の足”が「WBCの小林を捨てろ!」と檄!
WBCでラッキーボーイとなり、一躍、時の人となっていた巨人の小林誠司(27)の不振が続いている。打率は.127で、18試合消化時点で打点はゼロ。得点圏打率も.077だ。セ・リーグで規定打席に達している打者の中で最下位の38位を抜け出せないでいる(ちなみにブービーは阪神、梅野隆太郎の.163)。 しかも、23日のゲームでは1点を追う 6回一死一、二塁からバントのサインが出て、ベンチはカウント1-2となってからもスリーバントを命じたが、ボールがバットにかすりもせずに三振。スタートをきっていたマギーが三塁を奪って、結果的には進塁したが、この回、得点にはつながらず、阪神に惜敗した。 WBCでは正捕手の座を奪っただけでなく7試合に出場して打率.450、1本塁打、6打点の成績を残した。「自分でもわからない」と戸惑うほど、バットを出せばヒットになるというゾーンに入っていた。 しかし、レギュラーシーズンに戻ると、「打てない、バントもできない」と、非難を受けていた昨季までの小林に後戻りしてしまっている。「来た球を打つ」というWBCの野球から、ボールゾーンを使われる難解なセ・リーグの野球に戻って、WBCでの“思い切りの良さ”を見失ってしまっている。 昨季まで小林と共にプレーしていた元巨人で現在評論家の鈴木尚広氏は、「WBCの小林は捨てろ! 開き直れ!」と、一風変わった檄を飛ばす。 「ベンチが求めているのは、バッティングじゃない。打てるキャッチャーは理想だが、3割に30本、40本を打つ阿部慎之助のようなバッターにはなれない。彼に求められているところは違うと思う。彼の強み、魅力は、守備力だ。長所はメジャークラスと言っていいほど圧倒的なバズーガーのような肩で、バッティングはおまけと思えばいいのに、WBCで結果を出したことで自分を苦しめてしまっている。本人も周囲も、見る目が変わってしまったのかもしれないが、バッティングで悩みすぎて、シンプルにプレーができていない。打ちたい、打ちたいと、気持ちがはやってバッティングが狂っている。“WBCの小林は捨てて、開き直れ!”そう言いたい。極論だが、バントや与えられた役割に徹底して、バッティグは捨てて、盗塁阻止率ナンバーワン、ゴールデングラブを目標にすればいい。キャッチャーとしてチームを引っ張っていかねばならない」 小林の昨季の成績は打率・204、4本、35打点。鈴木氏は「その数字に少しづつ上積みするくらいの気持ちでいい。それよりもまず守備の方だ」と繰り返す。