逗子市商工会青年部、「あきんど塾」の売り上げ寄付 地元福祉活動団体へ
逗子市商工会青年部(逗子市沼間1)が12月13日、地元・沼間中学校の生徒を対象にした事業「あきんど塾」で生徒と一緒に出店したイベントの売り上げを地域の福祉活動団体「ずし子ども0円食堂」と「3.11つなぐっぺし」に寄付した。(逗子葉山経済新聞) 【写真】逗子市民まつりに出店したテントの前で(提供=逗子市商工会青年部) 2017(平成29)年に逗子の将来の商人を育てることを目的に始めた同事業は、一日だけの職業体験ではなく、商品作り・営業・販売・販促・人材教育・資金運用など、会社経営における主な業務を数回に分けて中学生に体験してもらっている。 今年は青年部員が5月に沼間中学1~2年生に向けプレゼンテーションを行い、希望者を募集。13人が集まった。6月から月に1~2回のミーティングを重ね、10月20日、「市民まつり」に出店し、ポテトフライ、サツマイモスティックをその場で作り販売した。参加した中学2年の女子生徒からは「お金が回っていくことに関心があり、将来は経営を学びたいので、とてもいい体験だった」「接客が好き。イベントも楽しかったので、高校生になったらカフェでバイトしたいとあらためて思った」などの声が聞かれた。 「ずし子ども0円食堂」は個食で寂しい思いをしている子どもや地域とつながりたい親子などに向けて、主任児童委員や自治協議会有志が中心になって市内3カ所で、それぞれ月1回開いている。寄付された2万5,617円は食材に充てるという。 東日本大震災の風化防止・災害被災地の応援をきっかけに始まった中高校生中心の団体「3.11つなぐっぺし」は今月26日~29日、能登半島地震支援活動のため石川県七尾を訪れる予定。寄付金の2万5,500円は「交通費として使わせてもらう」という。沼間中学1年の山田敬仁さんは「夏から募金活動などに参加しているが、あきんど塾の売り上げを困っている人のために使えることはいいことだと思う」と、団体を代表して寄付を受け取った。 同事業委員長の田中若葉さんは「これだけの売り上げになるとは思っていなかったが、結果として地域の子どもたちに向けた活動に還元できて良かった。生徒たちには遊びではなく、仕事として厳しいことも伝えたが、理解して行動してくれた。社会に出た時に、この経験が役立てば」と話す。
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