ADHDの子ども、脳機能が7~8歳で大きく変化…ソウル大病院チーム発表
【07月15日 KOREA WAVE】注意欠如・多動性障害(ADHD)の子どもの脳機能が満7~8歳ごろに大きく変化し、この時期にADHDの症状が発現したり深化したりする可能性があることがわかった。ソウル大学病院の研究チームがこのほど発表した。 ADHDは5~10%の児童に発生する代表的な神経発達障害で、過多活動や衝動性などの症状があり、注意力を要求する課題に困難をきたす特徴がある。正確な原因は明らかになっていないが、遺伝的要因と環境的要因が複合的に作用しているとみられる。 研究チームはADHDの児童157人と正常な児童109人について年齢別に脳の血流量を測定。ADHDグループは正常グループに比べて注意力、実行機能と関連した左上側側頭葉と右中前頭葉の脳血流量が有意に低かった。 また、年齢別に見ると、満6~7歳ではADHDグループと正常グループに目立った差はなかったが、満8~9歳、満10~12歳のグループではADHDグループが正常グループに比べて特定の脳領域で低い血流量を示した。 この結果から研究チームは「ADHD児童の脳発達経路が正常児童と異なり、特に満7~8歳の間に脳機能に重要な変化が起きるということを示唆している」と説明。「ADHD症状の発現や深化がこの時期に明確になる可能性がある」とした。 研究グループのキム・ブンニョン小児精神科教授は「年齢による脳の血流量の差でADHDの発達的特性を理解し、年齢に応じた治療戦略を開発する重要な基礎資料になりうる」と述べた。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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