マイナス金利政策解除で〈変動金利神話〉崩壊か…「住宅ローン」で損する前に知りたい金利「7つの型」それぞれが持つメリット・デメリットを徹底解説
「住宅ローン」を組む際、「変動金利」と「固定金利」のどちらを選ぶべきか迷う人も少なくありません。今後の返済額を大きく左右することもあるため、安易に決めて後悔するのは避けたいものです。そこで本記事では、変動金利・固定金利のなかから、代表的な7つのバリエーションがそれぞれ持っているメリット・デメリットについて、田方みき氏・関尾英隆氏による共著『Q&Aで簡単!家づくりのお金の話がぜんぶわかる本 2024』(エクスナレッジ)より一部抜粋して、ご紹介します。 【⇒画像が見づらい方はコチラ:毎月返済額から出す「借入額の目安」】
Q1. 固定金利型や変動金利型、どんな違いや特徴があるの?
⇒A. 完済までの金利が変わるか変わらないかが返済額に影響します 金利タイプには大きく分けて「変動金利型」と「固定金利型」があります。それぞれのメリットとデメリットを知っておくといいでしょう。変動金利型は引き下げ金利が適用されれば、今は固定金利型に比べて金利が低く、当面の返済額を少なくできます。 しかし、金利が上昇すれば返済額が増えるリスクがあります。一方、固定金利型は完済までの金利が固定された「全期間固定金利型」なら、最後まで返済額が変わらない安心感があります。その代表のフラット35は、1%台で借りられる金融機関が多いです。 ただし、同じフラット35でも窓口になる金融機関によっては金利が高めなので注意が必要です。 「変動金利型」「固定金利型」、この2つの金利タイプをもとにして、さまざまなバリエーションの金利タイプがあります。そこで、次の頁からその主なものをご紹介していきましょう。
<変動金利型>は金利上昇のリスクを考えておくことが大切
返済額が見直される際に、変動金利型の場合は「これまでの返済額の125%が上限」というルールがあり、急激な返済額アップは避けられます。しかし、利息の支払いが優先されるため未払い利息が発生するリスクがあります。 未払い利息 金利が大幅に上昇し利息分だけで返済額以上になると、毎回の返済だけでは払えない利息が発生する。これが未払い利息。金融機関によって完済時に精算したり、5年ごとの返済額見直し時に精算するなど対応はさまざま。