「サッカー本ではない」元日本代表・中村憲剛氏が刊行記念トークイベント『中村憲剛の「こころ」の話』
サッカー元日本代表の中村憲剛氏が15日、2月22日に発売した『中村憲剛の「こころ」の話 今日より明日を生きやすくする処方箋』刊行記念のトークイベントを、ジュンク堂書店池袋本店で行った。現在は指導者、解説者として活躍する中村氏だが、同書はサッカーの技術や戦術ではなく、「こころ」がテーマ。この日は同イベントに参加した60名や、オンラインでの参加者とも交流した。 イベント後、取材に応じた中村氏は「僕は現役時代、(メンタルが)強くなかったと思います。年を重ね、本当に多くの人々と関わることで成長した、という言い方が正しいと思います。この本の中には、自分のダメな話、うまくいかなかった話がたくさん出てきます。ただ心は変えられる、自分で強くすることも、はぐくむことができる、ということは自分のキャリアの重ね方である種、証明できるのかなと。僕にしか話しできないかな、と思っています」と語った。 同書では川崎での現役時代にチームドクターとして接してきた医師の木村謙介氏が、川崎をJ1初制覇に導いた日本屈指の司令塔・中村憲剛の思考法やメンタルチューニング法を客観的に解説している。中村氏はサイン会で読者と交流した際「この本をきっかけに前に進めた、自分を見つめ直すことができた、と言って下さった方もいました。誰かの何かになれたら、思って書いた本なので、すごくよかった」と振り返った。 また「サッカー本ではないので、サッカー畑ではない方からの反響もいただき、すごくうれしかった」とも語った中村氏。「ある学校の先生の方が読んで下さった、という話を聞いて。先生として学校のマネージメント、また生徒たちの心、育成年代の子供たちとの接し方としても勉強になった、と言って下さっていたと聞きました。サッカーをやっている人が読んでいただくのも嬉しいんですが、サッカー以外にも応用が利く、という評価をいただいてすごくうれしかったです」と笑顔を見せていた。
報知新聞社