はやぶさ2が着地準備 JAXA会見(全文1)探査機は24日13時ごろ降下
タッチダウン時の操作について
吉川:その後、ターゲットマーカーを切り離すんですが、これは下向きに速度を持って、ターゲットマーカーを押すような形にして探査機のほうは止まると、ターゲットマーカーが降りていくと、そういうやり方になります。その後、探査機は少しだけ上がって、高度20メートル付近でホバリングをする。この間フラッシュを時々たきながらターゲットマーカーの位置をモニターすると。で、それを追跡すると。これが今回の一番大きなポイントになります。その後、上昇してホームポジションに戻ると、こういうやり方になります。 そのターゲットマーカーなんですが、16ページに書いてあるんですけれども、大きさはだいたい10センチメートル、ボールの大きさ、直径がだいたい10センチメートルでして、表面には光を反射しやすい素材のフィルムが貼ってあります。ですからフラッシュの光が当たるとぴかっと光る。これ、「はやぶさ」初号機と同じものですね。で、表面からは4本の棒が出ていって、これは転がるのを防止するためということになります。内部にはポリイミドの小さな球がたくさん入っていて、表面に降りたときに衝撃を吸収すると、で、弾まないということになります。 今回はこの横の図のこのBという、このターゲットマーカーを切り離す予定です。これは一応順番が決まっていて、一番最初はBということになっています。ターゲットマーカーの中には皆さんから応募していただきました名前を刻んだシートが入っていますので、今回無事にターゲットマーカーが表面に降りれば名前をリュウグウ表面に届けたということにもなります。 次にいきます。17ページ。これはDPSという、これアメリカの学会なんですが、非常にアメリカのほうでも「はやぶさ2」今、注目されていまして、DPSというのはDivision for Planetary Sciencesと。これはAmerican Astronomical Society、米国天文学会の中の惑星科学部門というものなんですけれども、これ非常に規模が大きくて、惑星科学の学会では世界で最大規模の1つということになります。 そこで「はやぶさ2」のプレスカンファレンスが今週の木曜日、現地時間の木曜日の12時15分からと。日本時間ですと26日の明け方というか深夜になるんですけれども、「はやぶさ2」だけのプレスカンファレンスが行われるということになりました。詳しい情報はここに書いてあるホームページに載っていますけれども、登壇者としましてはJAXAの藤本教授と広島大の藪田先生、あと東大の巽さん。あとはアメリカからこのお2人と、さらにDLRのRalf Jaumannさんという、こういった「はやぶさ2」のメンバーが登壇するということになっております。 このときには主にサイエンス関係の、これ学会がサイエンスの学会ですので、サイエンス関係で新しいことを発表するということになるかと思います。実際に「はやぶさ2」のセッションもありまして、25日、今週の木曜日にはポスター発表が「はやぶさ2」で13件、あと26日は口頭発表が9件ということで、今回アメリカでは初めてなんですが、「はやぶさ2」の独自のセッションが持たれることになったということになります。 はい、では最後ですね。