「このまま秋のG1へ」友道師も明言!ジュンブロッサムがマイルCS制覇へ視界良好だ/富士S
<富士S>◇19日=東京◇G2◇芝1600メートル◇3歳上◇出走17頭◇1着馬にマイルCS優先出走権 G1常連メンバーが集う一戦をジュンブロッサム(牡5、友道)が制し、重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1分32秒1。 スタートを決め、前走の関屋記念では後ろすぎて届かなかった末脚を理想的な位置からさく裂させた。優先切符を携え、今後はマイルCS(G1、芝1600メートル、11月17日=京都)へ堂々参戦する。 ◇ ◇ ◇ 薄雲に隠れた富士の高嶺を目指してジュンブロッサムが突き抜けた。五分のスタートを切り、立ち遅れることなく脚をためられた。これが勝利をたぐり寄せた。位置を下げすぎず、ためにためた今回の脚は威力をいかんなく発揮した。外から1歩ずつ前をのみ込んでいく。しぶとく粘る他馬を悠々と差し切り、重賞ウイナーの仲間入りを果たした。戸崎騎手は「ゲートをこなしてくれて、イメージ以上の競馬で進められた。本来の走りができました」と会心の勝利を振り返った。 次はさらなる高みを目指す。秋のマイル王を決めるマイルCSへの優先出走権を手にし、そこへまっしぐらだ。レースを見守った友道師は「しまいがしっかりしていました。このまま秋のG1へ」と目標を掲げた。2歳秋に東京芝2000メートル、3歳夏には新潟芝1800メートルでレコードを記録したスピードの持ち主。2勝クラスで足踏みが続いたが、昨夏からマイルの距離に専念し、着実に階段を駆け上がってきた。ソウルラッシュやセリフォスを撃破し、マイル路線の頂点へ、視界も良好だ。1カ月後、日本のてっぺんにどっしりと座っているかもしれない。そう思わせるくらい、今日は府中の直線を力強く走りきった。【舟元祐二】 ◆ジュンブロッサム ▽父 ワールドエース▽母 エンプレスティアラ(クロフネ)▽牡5▽馬主 河合純二▽調教師 友道康夫(栗東)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 19戦5勝▽総獲得賞金 1億7803万8000円▽馬名の由来 冠名+花。開花する様に ◆ワールドエース産駒 富士Sは今年出走の2頭が初出走で初勝利。JRA重賞は今年出走の2頭を含む、のべ30頭の出走で初勝利。これまでは21年青葉賞のレッドヴェロシティと、今年関屋記念のジュンブロッサムによる3着が最高着順だった。 ◆最多勝利タイ 戸崎騎手は14年ステファノス、16年ヤングマンパワーに続く富士S3勝目。現役では武豊騎手(03年ミレニアムバイオ、04年アドマイヤマックス、17年エアスピネル)に並び最多タイ。