約1年ぶり米中首脳会談へ 実現の背景には何が…
日テレNEWS NNN
およそ1年ぶりとなるアメリカと中国の首脳会談が、日本時間16日午前4時から始まります。首脳会談が実現した背景には何があったのでしょうか。現地から中継です。 今回の首脳会談の実現は、米中関係を安定させたいという両国の思惑が一致したといえます。アメリカは現在、ウクライナや中東情勢に加えて、中国を含めた「3正面」の対応を迫られていて、これ以上の対中関係の悪化は避けたいのが本音です。 一方の中国も国内経済が失速する中、今回の訪米ではアメリカ企業の経営者らとの夕食会が予定されていて、アメリカから投資を呼び込みたい狙いもあります。 そして双方、会談を通じて国内に自らのリーダーシップをアピールしたい思惑もあります。アメリカ政府高官は「米中ともに国内向けの見せ方を強く意識している。弱い姿は見せられない」と話しています。 ――今回の首脳会談のポイントは、どんな点になるでしょうか。 米中間の対立が衝突にエスカレートしないように、米中関係を管理するための意思疎通を正常な状態に戻せるかがポイントです。 アメリカは米中両国の偶発的な衝突を防ぐため、去年の夏以降、途絶えている軍同士の対話の再開を会談の最重要課題としています。AI(=人工知能)の軍事利用についての対応なども協議する見通しです。 また、中東問題では、アメリカは中国に対し、イランに紛争を拡大させないよう働きかけることを求める構えです。台湾、南シナ海問題なども議論する予定で、アメリカ政府高官は「首脳同士で、あらゆる議題を話し合う」としています。