訪日外国人「運転」と「免許」のヤバいトラブル続出! 事故レンタカー乗り捨て、ホテル住所を使った"外免切替"も!?
「ドライバーは日本に住む中国人で、クルマはミニバン。乗り合いが基本で、成田空港から都内の宿泊先のホテルまででひとり1万円。観光地だと5時間の利用で5万円が相場です。利用客は母国語を話せるドライバーも安心とか」 中国人観光客をターゲットにした違法な白タクは、日本全国で活動している。もちろん警察も摘発に乗り出しているが、料金支払いを中国のSNSアプリ経由で済ませているため証拠を固めるのが非常に難しく、「知り合いを善意で送迎しているだけ」と言われたら手出しできないという。つまり、やりたい放題なのだ。 ■問題だらけの"外免切替" また実は、今年に入って日本で運転をする中国人ドライバーがさらに増えているという。しかし、繰り返しになるが、ジュネーブ条約加盟国発行の国際運転免許証は中国では取得できない。いったいどうなっているのか。 「外免切替(外国の行政が発行した運転免許証を日本の運転免許証に切り替える申請を行なうこと)という制度を使っているんです」 そう話すのは自動車評論家の国沢光宏氏だ。 「しかも、日本で住民登録していない観光客でも、宿泊したホテルから『一時帰国(滞在)証明書』を出してもらえば、簡単に日本の免許証を取れてしまう」 つまり、観光ビザでも外免切替は可能で、その場合、免許証の記載住所はまさかの宿泊先のホテルに! 摩訶不思議にも程があるこのシステムに中国人が殺到しているらしい。「日本はジュネーブ条約に加盟しているので、日本の免許があれば、100近い加盟国で運転が可能になる」 一方、中国の免許で運転可能な国はごくわずかしかない。 「中国人からすれば、簡単に日本の免許証を取得できる外免切替を使わない理由はないと思います」 フツーに考えると、免許ロンダリング的な話に聞こえなくもないが、肝心の試験はどんな感じなのか。 「外免切替をする際には学科試験と技能試験を受けます。学科試験は10問の2択問題で、7問以上の正解で合格です。この試験は24言語に対応しているのでそれらで受ければ、日本語で読み書きができなくても問題ありません」 ただでさえ、一部の専門家からは日本の交通標識はガラパゴス化しているという指摘もある。本当にこんなユルユルの試験で大丈夫なのだろうか。自動車ジャーナリストの桃田健史(けんじ)氏はこう言う。 「確かに筆記テストの内容が簡単すぎるという声もある。日本における交通法規に対して、より詳細に理解してもらう仕組みは必要でしょうね」