「ブルーピリオド」プレミアイベントの様子。左から萩原健太郎、板垣李光人、眞栄田郷敦、高橋文哉、桜田ひより。

映画「ブルーピリオド」のプレミアイベントが本日7月10日に東京・稲荷橋広場で行われ、キャストの眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李光人、桜田ひより、監督の萩原健太郎が出席した。 【画像】映画「ブルーピリオド」のプレミアイベントに出席した眞栄田郷敦 山口つばさの同名マンガをもとにする本作は、主人公の高校生・矢口八虎が1枚の絵をきっかけに美術の世界に本気で挑む物語。絵を描くことに魅せられ東京藝術大学への受験を決意する八虎を眞栄田、自分の“好き”について葛藤する同級生・ユカちゃんこと鮎川龍二を高橋が演じ、八虎のライバルで驚異的な画力を持つ天才・高橋世田介に板垣、美術部の先輩・森まるに桜田が扮した。 青色の階段とブルーカーペットで演出された“青の渋谷”に登場した参加者たち。眞栄田は「映画の中でも大事なロケ地となった渋谷で、映画の魅力を伝える機会をいただけてうれしいです」と笑顔を見せる。そして完成した作品を観た感想を聞かれると「パワーをもらえる作品だなと思いますね。好きなことに向き合う美しさを描いています。観終わったあと、単純に『がんばろう』と思える」と回答。高橋は試写を観た知人から連絡があったと明かし「芸大進学を目指していたということをその連絡で知ったんです。『熱量高くアートの世界を描いていて、また新しい扉が開いたような気がしました』とメッセージをいただけてうれしかったですね」と振り返った。 「総じて『美しいな』と思いました」と本作の印象を述べる板垣は「渋谷のシーンもそうですし、劇中に登場する絵画も。好きなものを追い求めることや、自分が信じたものを貫く先に待っている血と汗と涙が美しく映っていたなと思いました」と回想。そして桜田は「登場するキャラクターがみんな魅力的。情熱を注ぎ努力を惜しまない人ってこんなに輝いて見えるんだと思いました」と目を輝かせた。 キャストは絵を描く練習をしてから撮影に臨んだそう。描写シーンの撮影ではキャストそれぞれの特徴が出ていたと打ち明ける萩原は「郷敦はめちゃくちゃ集中力があるので、ずっと絵に向かっていました」「文哉くんは1人だけ日本画で、描いている絵も面白かった」など感想を伝える。眞栄田は「八虎自身も絵を始めたばかりで受験まで成長していくキャラクター。なので僕自身と照らし合わせながら、初めて画材を触る感覚など“わからないこと”を大事にすることができましたね。半年ぐらい練習したので、自分の中である程度引き出しができていました」と撮影を思い返した。 高橋は演じるにあたって「自分と役を分けないこと」を意識したという。「『かわいくなるために何をしたいか』と、まずユカちゃんを理解することから“かわいい”ということの魅力を知りました。歩き方や姿勢、手先の神経の部分まで気を抜かないように全身でユカちゃんの美学を詰め込みましたね」と述懐。そんな高橋に、眞栄田は「かわいかった！」と目線を送りつつ「言葉は少なかったんですが、シーンを通して徐々に距離が近づいていったなという感覚があります」と共演を振り返った。 “熱く泣ける映画”である本作。桜田は「スポーツのように努力や葛藤、いろいろなものが交差しています。胸の底から熱くなるようなシーンがいくつもある」とアピール。板垣は「現場で熱がオーバーヒートして“ビッグバン”が起こるんじゃないかと。プロフェッショナルである皆さんが、この作品に命を燃やしている姿を現場で味わってグッときました」と興奮した様子を見せる。そして「言語化できない感情になりますね」と口にする萩原は「体の中からワクワクするような、何かを始めてみたくなるような感情が芝居や表情からも伝わる。言葉にしづらいですが『とにかく熱くなる』という感じですね」と吐露した。 最後に眞栄田は「素晴らしいスタッフ、キャストと高い熱量で作り上げました。好きなことに向き合う苦しさと美しさ、そしてやりがいだったり変わっていく環境や人間関係を描いています。公開まであと1カ月ありますので、ぜひ皆さんの力を貸してください」と真摯に語りかけた。 「ブルーピリオド」は、8月9日より全国でロードショー。 (c)山口つばさ/講談社 (c)2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会