【衆院選】投票所入場券の発送遅れが原因か…期日前投票、同じ選挙区内で投票率バラバラ
27日投開票の衆院選を巡り、神奈川県内小選挙区の期日前投票で、同じ選挙区内でも行政区によって投票者数に大きな差が生じている。衆院解散から公示までの期間が短かったために「投票所入場券」の発送が一部の自治体で遅れている影響とみられる。 県選挙管理委員会が16~20日の5日間の期日前投票者数をまとめた中間集計によると、新設の20区では相模原市南区が前回選の同時期と比べ5%増だったのに対し、座間市は69%減だった。 座間市選管によると、9月22日投開票の同市長選・市議選を終えてすぐに衆院選の準備に着手したが、入場券を郵便局に持ち込めたのは公示翌日の16日だった。さらに郵便事情により配達が相模原市南区で先に始まったことや選挙はがきなどの発送も重なり、郵送完了見込みは23日にずれ込んだという。座間市選管は「22日ごろから投票者数が増えている」と話し、出遅れ分の巻き返しに期待する。 8区では、横浜市青葉区が前回同時期比で2%減だったのに対し、同市緑区では50%減。緑区選管によると、22日になっても「入場券が届いていない」との問い合わせが数十件あり、発送遅れが大きく影響したとみている。担当者は「23日には届き渡ったのではないか」としている。 行政区ごとに浸透の度合いが大きく異なる候補者もおり、発送の遅れは選挙戦にも微妙な変化をもたらしている。期日前投票数が少なかった市区町村が選挙区に含まれるある陣営は選挙カーから「入場券がなくても本人確認ができれば投票できます」と呼びかけている。
神奈川新聞社