風呂キャンセル界隈も納得? LIXILの“布製”浴槽がマンション浴室を自由にする理由、企画した本人に聞いた
bathtopeを通して「改めて浴室を考える」
bathtopeをいまある住宅に設置するにはリフォーム工事が必要なこともあり、12月上旬時点では見積もりを行っている段階だという。残念ながら目標とする販売台数やシェアなどは非公開とのこと。 「bathtopeは基本的に、中古マンションのリノベーション市場で、シングルやディンクス向けと考えています。そして現段階で導入してくださるのは情報感度が高いイノベーター層と考えると、対象は年間7000戸ぐらいで、その何割に使っていただけるかということですね。とはいえ、販売台数を追っている商品ではありません。 というのもbathtopeの導入を検討した結果、他の商品が売れるという『宣伝役』のような効果も期待しているんです。ですので社内では、宣伝効果などを含めてbathtopeの目標を設定しています。さらにbathtopeをきっかけに、マンションのリフォーム市場全体を活性化できないかとも考えています」(長瀬さん) 「LIXILには、bathtopeのような革新的な浴室製品がある」と周知されれば、LIXILブランドの認知が高まる。さらにはbathtopeを入り口として、他の浴室製品の販売につながることも期待しているというわけだ。 長瀬氏によると、シャワーしか浴びないライフスタイルが広がったものの、浴室をシャワーだけにする例は少ないという。住宅を建てて10年、20年と住んでいく間にライフスタイルが変化するためだ。今は面倒であまり使わなくても、いつか毎日浴槽に入る日が来るかもしれないと考える。そしてbathtopeなら、普段はシャワーをメインにしながら、浴槽も利用できるというわけだ。また住宅専用の製品ではないので、ホテルなどへの導入も可能だ。法人向け需要についても「話が来たら対応する」という。 bathtopeは、住宅空間の有効活用や節水などのメリットもあるが、「シャワーをメインにしつつ、浴槽にも入れる」という、LIXILからの新しい浴室の提案だ。そしてマンションなどをリフォームするとき、この「新しい浴室」を通して、自分がどのような浴室を求めているのか、改めて考えさせてくれる製品なのだ。 (コヤマタカヒロ)
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