日本も沸騰化?桜開花も異例の早さ 猛烈残暑も長く続き… 2023年の記録的高温を振り返る
■年平均気温1位の地点が続出か?
札幌における2023年の年平均気温は11.0℃に達する見込みで、これは東北北部の青森や盛岡の平年値より高い気温です。同様に仙台(2023年15.0℃)は、平年の前橋に相当する気温で、東京(2023年17.6℃)は、伊豆大島の平年値より高い気温です。同様に広島(2023年17.5℃)は四国並み、福岡(18.5℃)は、九州南部並みの気温といえます。例えるならば、2023年の日本列島は南方に100~200キロ移動したととらえることができます。 【画像】一度に大量の雪が降る「ドカ雪」温暖化で北陸での発生頻度5倍に 気温上昇でなぜ? (※記事中の年平均気温は12月中旬までの実況に、12月下旬の平年値を加味して算出したものです)
■記録的な「暖春」 ソメイヨシノ開花も異例の早さに
2023年の高温記録が目立ちはじめたのは春になってからです。3月の月平均気温は、全国153か所の主要観測点のうち、7割以上で観測史上1位となりました。観測史上2位の記録だった地点を含めると、実に9割以上になります。 記録的な暖かさの影響で、東海、関東から北陸、北日本にかけてソメイヨシノの開花が大幅に早まりました。3月14日に全国のトップを切って開花した東京は観測史上1位(タイ)の早い開花となったほか、札幌や盛岡では、これまでの最も早い開花記録を6日も更新する早い開花となりました。桜の名所として知られる弘前城(青森)では、本来設定されていたさくらまつり期間の前に満開となってしまったようです。 ▶2023年のソメイヨシノ開花日(観測史上最も早い開花となった地点) 札幌(4月15日)室蘭(4月21日)函館(4月14日)青森(4月7日)秋田(4月4日)盛岡(4月3日)山形(3月31日)仙台(3月26日)福島(3月24日)新潟(3月27日)富山(3月22日)金沢(3月23日)福井(3月22日)長野(3月28日)甲府(3月17日)水戸(3月20日)前橋(3月18日)熊谷(3月17日)東京(3月14日)横浜(3月15日)名古屋(3月17日)岐阜(3月16日)大阪(3月19日)奈良(3月20日)鳥取(3月19日)