日本も沸騰化?桜開花も異例の早さ 猛烈残暑も長く続き… 2023年の記録的高温を振り返る
■終わらない猛暑
2023年の夏は、各地で厳しい暑さとなり、8月の平均気温は全国の6割以上の観測点で1位から3位の高温を記録しました。特に暑かったのが8月上旬で、8月4日には、全国のアメダス観測点の9割以上が30℃以上の真夏日となりました。8月5日には福島・伊達市梁川で40.0℃を観測。8月10日には台風の影響によるフェーン現象で、石川県の小松で40.0℃まで気温が上がったほか、函館では35.4℃と、観測史上初めて35℃以上の猛暑日となりました。同日、新潟県の糸魚川では最低気温が31.4℃までしか下がらず、最低気温としては全国歴代1位の高温記録を更新しました。 残暑も厳しく、9月の平均気温が観測史上1位から3位となった地点は全国の9割以上にもおよびました。2023年の猛暑日(35℃以上)日数は、桐生(群馬)で46日、熊谷(埼玉)で45日、京都で43日に達し、それぞれ最多日数を更新しました。東京の猛暑日日数も平年を17日も上まわる22日に達し、観測史上最多を更新しました。海からの涼しい風の影響で、これまで猛暑日になったことがない千葉県の勝浦市が避暑地として注目されました。
■2023~2024年の年越しも暖かく
日本列島は、クリスマス前に強い寒気が南下し、各地で真冬並みの寒さとなったほか、日本海側の地域を中心に大雪になった所がありましたが、年末には寒さがゆるみ、暖かな年越しとなりそうです。 2023年は地球全体の気温も観測史上最高になる可能性が指摘されています。国連のグテーレス事務総長は、7月の世界的な高温を受けて「地球沸騰化の時代がやってきた」とコメントしました。「沸騰化」という誇張された表現は、地球温暖化に対する危機感を意識して使われたものとみられます。 極端な高温は、私たちの健康のみならず、農業や生態系に影響を及ぼすおそれがあります。高温傾向が2024年も続くのかどうか、今後も注目していく必要があるでしょう。