森田望智語る「失敗すると成長できる」何百回もオーディション落ちた過去も…「ザ・トラベルナース」では
【インタビュー】女優の森田望智(28)が10月17日にスタートしたテレビ朝日系「ザ・トラベルナース」(木曜後9・00)に新米看護師役で加わった。一定の医療行為を行える米国の看護資格「ナース・プラクティショナー(NP)」を持つ那須田歩(岡田将生)と、すご腕ナースの九鬼静(中井貴一)のコンビが“患者ファースト”で医療現場を改革していく姿を描き、世帯平均視聴率12・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と人気を博した2022年10月期の連続ドラマの続編。2019年8月配信のNetflix「全裸監督」でブレイクし、注目作への出演が続く森田。今作で演じるのは、元地下アイドルの看護師という一風変わったキャラクター。実力派がどのように臨んでいるのか聞いてみた。(鈴木 美香) NHK連続テレビ小説「虎に翼」でヒロインの親友で義姉の花江を好演し、視聴者の熱い支持を集めたばかり。今作では、看護学校を卒業後、地下アイドルをやっていたが、鳴かず飛ばずで、生活のため、看護師に転身した経歴で、新米のわりにふてぶてしく、仕事は遅いが悪びれる様子もないという中村柚子(ゆず)を演じている。ネットでは「花江ちゃん、別人!」「キャラ違いすぎ」などと、演技に引き込まれているという書き込みが続出している。 「柚子ちゃんは看護師という仕事に対してあまりやる気が起きないというより、人間関係も含めて、すべてに対して、失敗したり、傷つきたくないという思いがある。みんなの中にいるようでいて、結構表面的な会話になっていて、心の奥底では、自分のことも、相手のことも信じていなくて、心の内までは踏み入れられないようなキャラクターだと思っています。そんな柚子ちゃんがチームの皆さんといることによってどう変わっていくのか、私も楽しみにしています」 森田はこう深く分析し、今回の役柄に向き合っている。自身は14歳で女優デビューしたものの、何百回もオーディションに落ち、合間にアルバイトをしながら、レッスンに通う日々を送った。そしてめぐってきた「全裸監督」のオーディションで主演に選ばれ、その後、さまざまな作品へ出演を手にしてきた。 「私自身は今までの経験上、失敗して次につながったことが多いので、本当は失敗したくはないですけど、失敗すると成長できるとも思っているので、自分から失敗しに行っている部分もあると思います(笑い)。今のところ、柚子ちゃんと私の共通点はまだ感じていないのですが、柚子ちゃんの何か一つにとらわれていないというところは、現代的というか、今の若い世代の方々では共感できる方もいるのかもしれません。何にでもなれるというプラスの捉え方もあると思います。選択肢の広さがあるということを、柚子ちゃんを通して学べるのかなと思っています」 異なる生き方の役どころからも学ぶところがあれば取り入れていこうという柔軟さの持ち主。現代を投影した役どころをリアルに演じる姿に絶賛の声が広がり、新シリーズに新たな風を吹き込んでいる。 「チームワークができあがっている中に新しく入るのは柚子ちゃんとリンクするので、その気持ちも役に生かされると思いながらでしたが、皆さんが温かく迎えてくださって、すぐに打ち解けることができました。この前も空き時間に、みんなで宇宙人はいるのか、いないのかみたいな話でもり上がりました(笑い)」 白衣の役衣装で浮かぶのは屈託ない笑み。その姿から充実した撮影の日々がうかがえた。