【秋華賞】樫女王がハードトレで上昇中 過去一番のコンディションで衝撃再び
◆第29回秋華賞・G1(10月13日、京都競馬場・芝2000メートル) 牝馬3冠の最終戦、第29回秋華賞・G1(13日、京都)で2冠を目指す2頭、桜花賞馬ステレンボッシュとオークス馬チェルヴィニアが激突する。 【データで見る】チェルヴィニアの血統、戦績 大器がついに完成の時を迎えようとしている。オークス馬のチェルヴィニアは、9月19日から3週連続で美浦・Wコースを7ハロン追われるハードトレーニングを敢行。25日には6ハロン79秒7の自己ベストをマークし、今月2日にも3勝クラスの古馬に楽々と追走併入した。太田助手は「状態は確実に上がっているので、レースまでにさらにどこまで上げていけるか」と、静かに力を込める。 昨年10月のアルテミスSは、今回と同じ3週連続の長め追いを経て完勝。だが、そこから約5か月半空いた桜花賞では2週前から栗東に滞在し調教を積むも13着に敗れた。 その反省も生かし、慣れた環境で強い負荷をかけるため美浦にとどまることを選択。ひと夏を越え、強じんな肉体と共に今までで一番のコンディションを築きつつある。「桜花賞は毛づやは良かったが中身が伴わなかった。オークスは毛づやなどの体調面は良くなかったが、桜花賞で足りなかった部分を牧場が修正してくれた。今回は中身も、毛づやもいい」。圧巻のパフォーマンスだったオークスよりも、さらに衝撃の走りを見せてくれそうだ。 課題となるのは初の京都、そして直線の短い内回り。雄大なフットワークのチェルヴィニアにとって、決して得意とはいえない舞台だろう。「折り合いに不安がないので、ゲートさえ出てくれればうまく立ち回ってくれるはず。うまく立ち回ってくれるように調整したい」と、同助手は本番までの調教へ向け気合いを込めた。 16年オークス2着の母チェッキーノは屈腱炎で出走のかなわなかった舞台。樫の舞台で母の雪辱を果たした孝行娘が、再びファミリーツリーに勲章を加える。(角田 晨)
報知新聞社