『藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ』Season2、地上波放送決定 森山未來らのコメントも
NHK BS、BSP4Kにて放送された『藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ』Season2が、12月2日からNHK総合にて地上波放送されることが決定した。 【写真】再現度高い! 「アン子 大いに怒る」 『ドラえもん』『パーマン』『キテレツ大百科』など、児童漫画の名作の数々を送り出してきた藤子・F・不二雄。そんな藤子は、1969年に大人向けコミック誌に発表したSF『ミノタウロスの皿』をはじめ、生涯にわたり、刺激的でシュールな味わいのあるSF短編を多く執筆していた。その作品数は110以上に上り、未知のウイルスによる未曽有の災厄、核戦争の脅威、食糧危機と超高齢化、神の領域まで浸食する生命科学技術など、21世紀の世界を藤子が予見していたかのような物語が描かれている。 Season1では、短編漫画の中から「おれ、夕子」「メフィスト惨歌」「定年退食」「親子とりかえばや」「流血鬼」など合計10作を12回(2作は前編後編あり)にわたって実写ドラマとして放送。 Season2では、老人が謎の巨大な「鉄人」の主になる一晩の物語「鉄人をひろったよ」、不思議な能力をもった少女が家族の危機を救う「アン子 大いに怒る」、浪人生が宇宙人からのとんでもない要求に振り回される「いけにえ」、家族思いの男が核への恐怖に囚われていく「マイシェルター」、夢のマイホームのためにあくせく働く男のもとにキテレツな男が現れる「3万3千平米」、家に居場所がない頑固老人が急死し天国から見たものを描く「じじぬき」、タイムマシンを作ることに血道を上げる男と友人の物語「あいつのタイムマシン」、宇宙の果てを目指す孤独で壮大な旅の行方を描いた「旅人還る」の全8作品が放送される。 「鉄人をひろったよ」は、脚本・演出・VFXをキムラケイサクが担当し、風間杜夫、犬山イヌコらが出演。「アン子 大いに怒る」は、脚本・演出を山戸結希が担当、新井美羽、皆川猿時、矢柴俊博、青木崇高らが出演。「いけにえ」は、脚本・演出を倉本美津留、一ノ瀬ワタル、松井愛莉、シュウペイ、板尾創路、斎藤工が出演。「マイシェルター」は、脚本を遠竹ミファ、演出を遠竹真寛が担当し、浜野謙太、安達祐実らが出演した。 「3万3千平米」は、脚本・演出を本多アシタが手がけ、山寺宏一、峯村リエ、劇団ひとりらが出演。「じじぬき」は脚本・演出を村井敦が担当し、泉谷しげる、原田美枝子、川﨑宗則、平泉成らがキャストに名を連ねた。「あいつのタイムマシン」は、脚本・演出を家次勲が担い、出演には渡辺大知、奥野瑛太、木竜麻生、安井順平が名を連ねた。「旅人還る」は、脚本・演出を宇野丈良が手がけ、森山未來、成海璃子らが出演した。 ●「鉄人をひろったよ」キャストコメント(12月2日(月)放送) ・風間杜夫 長い俳優生活の中で、これほど本格的にグリーンバックで演技をしたことが無かった。鉄人を拾うという荒唐無稽な内容も相まって、興味津々で撮影に臨んだが、スタッフの作品への思いが満ち満ちた現場は、想像以上に熱かった。その熱さに巻き込まれてか、僕には相手役の鉄人が見えた。一緒に空を飛んで痛快だったし、別れの場面を振り返ると、今も切ない思いが沸き上がってくる。このドラマを多くの方に楽しんでいただけると思うと、また心が弾んで仕方がない。 ●「アン子 大いに怒る」キャストコメント(12月3日(火)放送) ・新井美羽 この作品を初めて読んだ時、アン子ちゃんの愛らしさとコロコロ変わっていく表情にとても惹かれたのを 覚えています。そして青い目や、赤髪など特徴的なルックスに挑戦できるのを楽しみにしていました。 原作を忠実に再現するシーンも多く、どうしたらアン子ちゃんがそのまま飛び出てきたように表現できるか監督と相談させていただきながら演じました。魅力的なキャラクターやクスッと笑えるシーンも多いので、ぜひたくさんの方に楽しんでいただけたら嬉しいです。 ・皆川猿時 新井美羽さん演じるアン子ちゃんが、とにかく健気で可愛いんです。説得力。お見事。そりゃ、お父さんのダメダメッぷりにも磨きがかかっちゃいますよぉ(笑)。うん。切ないなぁ。というわけで、アン子、大いに幸せになってほしい。 ●「いけにえ」キャストコメント(12月4日(水)放送) ・一ノ瀬ワタル 藤子・F・不二雄先生のストーリーはやはり凄いなと思いました。2年もの間、ただ空に浮いていたUFO。しかもこのUFOはとてつもない力をもっており、人間ではとても太刀打ち出来ない。その沈黙をしていたUFOが突然人間にコンタクトをとり要求してきた事は、ただの浪人生の自分(池仁平)の引き渡し…。 この後の展開そしてその結末を、この地上波でも放送されるとの事ですので、皆様に是非ご覧になって貰えたら幸いです! ●「マイシェルター」キャストコメント(12月5日(木)放送) ・浜野謙太 藤子・F・不二雄先生がこの作品をお描きになってからだーいぶ時が経つのに、未だ核兵器使用を仄めかす国がある今(そんな今いつまで続くの?)、まさにグッとくる作品だと思います。 コメディでありつつも差し迫った脅威ってつまるところ何なのか、現在を経由しつつ実感を持ち、考えながら演じられたこと、本当に充実したいい時間でした。短い尺ですが、監督やスタッフ、共演者の皆さんと丁寧に作らせてもらえて心から良かったと思えた作品です。喜劇としてはオチなんだけど主人公の最後の結論、僕は大好きです。 ●「3万3千平米」キャストコメント(12月9日(月)放送) ・山寺宏一 藤子・F・不二雄先生の作品は、もちろん子供の頃夢中になって読んだり見たりしており、さらに声優となってからも関わらせて頂いておりました。でもまさか主演俳優としてドラマに出演出来るとは! (自慢)原作漫画のラストシーンを読み、自分との深い縁を感じ鳥肌が立ちました。はい、実際にアレ持ってるんです! 何を持ってるかは放送を観てのお楽しみ。劇団ひとりさんはじめ、共演者も漫画そのもので最高でした。BSで見逃した方、忙しくてドラマ観てるヒマ無いという方、15分だけ時間を下さい! ●「じじぬき」キャストコメント(12月10日(火)放送) ・泉谷しげる 藤子・F・不二雄作品のドラマに出られるとは… 「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」は録画してまで見たくらい好みの作品ばかりだったな。その藤子ワールドに参加出来るのだから、チカラ入る……だろうが、ここはグッと興奮おさえてクールにいかねば! ナニせ、15分のショートドラマだからね。撮影も2日だけだし! しかし、撮影長いのが苦手なので2日間で充分だった。15分でも中味濃いからね、藤子作品は。 共演の皆さんとは2日しか一緒してないのに長い時間共有しあったこの満足感! ナニより、撮影が予定通り終ることの気持ち良さったら! 爽快な気分で終われた、忘れがたいドラマになったな。 ●「あいつのタイムマシン」キャストコメント(12月11日(水)放送) ・渡辺大知 敬愛する藤子・F・不二雄作品の映像化に関われたことがとても光栄です。 『ドラえもん』が「あんなこといいな」を現実にしてくれる世界だとしたら、『あいつのタイムマシン』は「あんなこといいな」が「できない」と思われる世界線での人間ドラマです。 監督や、キャストの奥野瑛太さん、木竜麻生さんとも相談しながら、ファンタジーでありながら切実なドラマになることを目指しました。大人にこそ観てほしい大人なSFです。ぜひ地上波でご覧ください! ・奥野瑛太 なんと、藤子・F・不二雄SF短編『あいつのタイムマシン』の鉄夫を演じる日が来るとは。子供の頃からずっと憧れていたあのマシン…いつから知っていたのだろう、いつ覚えたのかも覚えてないくらい当たり前にそういうものだと思っていたあのマシンに座る時が来るなんて! もし、幼きあの日に戻ることができるなら小さな僕に言ってあげたい。「お前は将来、なんかぁ…何かの撮影かなんかでタイムマシンを作る。そしてなんかその~、左右が電球っぽいなんだかピカピカした怪しい板の上に座り、なんとなく、なんか…何かを猛烈に願う…なんか知らないけど。あっ、ちなみにそれは勉強机の引き出しには入ってない!」と。ん?あれ、なんだか、なんか昔からこうなる事を知ってたような…まぁ、いいや。原作の漫画で何気なく描かれている一コマ一コマの行間や奥行きにただただ圧倒されました。是非ご覧ください。 ●「旅人還る」キャストコメント(12月12日(木)放送) ・森山未來 藤子・F・不二雄さんがこういったSF短編集を描いてらっしゃったことを知らない方も多いのではないでしょうか。宇宙というモチーフを使って、淡々と底の抜けたような恐ろしさを描きながら、人生の視座になるような物語も描いてらっしゃるということをこのドラマを通して知ってもらえたらいいのかなと思います。
リアルサウンド編集部