【朝鮮有事シミュレーション】アメリカ軍から三沢基地や嘉手納基地の使用を求められたらどうするか?
朝鮮有事のシミュレーション(3)――批判される日本
最終的に日本政府はイエスの回答をおこない、これが決め手となって朝鮮有事は終息に向かったが、アメリカによる韓国防衛作戦は予想外に長引き、米韓連合軍の死傷者数も想定の範囲を超えるものだった。 アメリカ国内では「韓国防衛は日本の安全に直結する問題なのに、なぜ日本はアメリカ軍に非協力的なのか」といった非難が巻き起こり、日米同盟への不信感が高まった。議会でも「これでは在日米軍基地の使用を前提とした台湾防衛は不可能だ」との声が上がるなど、極東への防衛コミットメントの在り方そのものを再検討する動きも加速している。 ※本記事は、千々和泰明『日米同盟の地政学 「5つの死角」を問い直す』(新潮選書)に掲載されたシミュレーションに基づいて作成したものです。
デイリー新潮編集部
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