フェラーリのフレデリック・バスール代表が語る日本GPへの自信「僅差でトップを戦うことになるだろう」/F1 Tokyo Festival
スクーデリア・フェラーリのフレデリック・バスール代表が『F1 Tokyo Festival 2024』のトークステージに出演。フェラーリが印象的な戦いをした第2戦サウジアラビアGPと第3戦オーストラリアGP、そして初の春開催を迎える第4戦日本GPについての思いを語った。 【写真】日本GPへの自信を語ったフレデリック・バスール代表(フェラーリ) 東京都港区の六本木ヒルズアリーナにて開催された『F1 Tokyo Festival 2024』は、F1日本グランプリの公式プロモーションイベントだ。多くのファンに迎えられてトークステージに登場したバスール代表は、「昨年も参加しましたが、今年もすごいですね」と日本のF1ファンの盛り上がりに驚嘆。 「日本のフェラーリファンはいつも情熱的で、本当に素晴らしい“メガファン”だと思います」と、応援への感謝を口にした。 そこからは2024年シーズンのレースの話題となり、虫垂炎を発症したカルロス・サインツの代役として出走したオリバー・ベアマンが7位入賞を果たした第2戦サウジアラビアGPについて語り始めた。 「木曜日の夜にカルロス(・サインツ)の体調が悪くなって、そこからはどうしようかと色々考えましたが、結果的にはオリバー(・ベアマン)に連絡しました」 「その後、彼がチームに到着してマシンに初めて乗ったのは、セッションの2時間前でした。ハラハラしましたが、そこからは予選も決勝も本当にいい走りをしてくれました」と、ベアマンのF1デビュー戦を評価した。 そして、新たな才能が光ったサウジアラビアGP後のオーストラリアGPでは、サインツがこれ以上ない活躍を見せた。 「オーストラリアGPは、本当に特別なイベントでした。サウジアラビアでカルロス(・サインツ)は手術を受けましたが、そこから早い回復を見せたうえに素晴らしい仕事をしました」 「本当にいいシーズンのスタートになったと思います。2023年シーズンはほとんど勝てなかったレッドブルに、少し近づけたのではないでしょうか」 ドライバーの良い走りを想起した過去2レースだったが、善戦を支えたマシンの良さも一因を担っていると考えているようだ。 「2023年シーズンとくらべてもかなりの成長を感じますし、実際に表彰台の獲得数も多いです」 「まだ序盤なので、各レースごとにイチから車を考え直しながら戦っていますが、良いフィーリングを維持できています。僕たちはプッシュしてプッシュして、それでもまたさらにプッシュすることで、上位での戦いを続けられている実感があります」 続いて、春開催へと時期が改まった日本GPへの見通しも語る。 「2023年シーズンはマシンの仕上がりを考えると、鈴鹿サーキットでのレースを待ち望むようなことはありませんでした」 「しかし今年は、コーナリングのスピードが上がっているので、きっと0.2秒くらいの僅差でトップを戦うことになるでしょう。私たちも優勝を争う自信はありますよ」 多くのファンを前に優勝を争う宣言をしたバスール代表。そして、春の日本GPにはまだまだ未知数なことがあるため、そこが新たな魅力にもなるだろうと、ファンへ最後のメッセージを送った。 「春開催となることの大きな違いは、今がまだシーズンの始まりであり、各陣営がまだマシンのポテンシャルを把握し切れていないという点だと思います」 「そんななかでも、自分たちはさらなるパフォーマンスを引き出すことへの自信もありますし、やりがいも感じているので、鈴鹿でのレースが楽しみです」 「鈴鹿サーキットは、ファンも含めて本当に特別な場所です。今日はこうして東京で日本のファンに出会えたことを嬉しく思います。日本GPでは頑張りますので応援よろしくお願いします」 最後には、MCのピエール北川さんが日本のドライバーたちがフェラーリのマシンに乗りたいと思っているようですが……と話題を振ると、「今はカルロスもいますしシャルル(・ルクレール)もいますし、ベアマンも……(笑)。いまはたくさんの選手が控えているので募集していないんですよね」と回答。2025年にチームへ加わるルイス・ハミルトンの存在も示唆する間を作り、会場の笑いを誘ってステージは幕を閉じた。 シーズン序盤での勝利からか、リラックスする印象も見えたバスール代表。ステージ上では、F1日本GPでの勝利の自信を語ったが、フェラーリは2023年シーズンのリベンジとなる今季2勝目をあげることができるだろうか。最初の走行となるFP1は4月5日(金)11時30分より走行開始の予定だ。 [オートスポーツweb 2024年04月03日]