旧ジャニーズ事務所騒動で“デビュー曲を封印”したHey! Say! JUMPが「ほぼ同じタイトルの新曲」をリリースする理由
Hey! Say! JUMPのデビュー曲は事実上“消滅”していた
アイドルやアーティストにとってデビュー曲とは、かけがえのない大切な宝物であるはずだ。 人気アイドルグループHey! Say! JUMPは、昨年の10月16日をもって、2007年11月14日に発売されたデビュー曲『Ultra Music Power』を〝封印〟するという決断をメンバーの「強い意志」として決定、今後歌番組やコンサートでの歌唱は行わず、公式YouTube上の同曲公式動画等も削除、事実上〝消滅〟したデビュー曲となった。 封印の理由はただひとつ。同曲の歌い出し部分などに「Johnnys’」という言葉が含まれているということによるものだ。 細かい説明は省略するが、昨年からの一連のジャニー喜多川性加害問題を受け、東山紀之社長(当時)が会見上で、社名、グループ名など「すべてジャニーズとつくものはなくなります」と発言した内容にも沿うかたちだ。 その方針により、関ジャニ∞とジャニーズWESTは、それぞれ「SUPER EIGHT」と「WEST.」にグループ名を変更、ジャニーズJr.も「ジュニア」へと名称を変更している。 歌詞変更や該当部分のカットなどといった対応策はとらず、Hey! Say! JUMPの宝物は、メンバーたちによって静かに封印された。
「デビュー曲を思わせる」新曲のリリース発表
そして今年8月19日。Hey! Say! JUMPは9月24日発売の34thシングルのリリースを発表、そのタイトルにファンは度肝を抜かれた。 タイトルは『UMP』。これは、封印されたデビュー曲の略称と同じものである。これが意味するものは、ひとつだろう。自分たちの手で封印した「宝物」を、自分たちの手で新たな姿で再生させる。そういうことだ。 “匂わせ”は、タイトルだけではない。 発表された発売日にも、ファンは大きくわいた。発売日とされた9月24日は、Hey! Say! JUMPのグループ結成日なのである。 デビュー曲の略称と同じタイトルの曲を、グループ結成日にリリース、しかしそれが火曜日という、音楽チャートの週間売り上げ集計上不利なタイミングでのリリースとなることを考えると、彼らが売上枚数やチャート順位よりも日付を重視した可能性も高い(Hey! Say! JUMPはデビュー以来33作連続1位獲得記録があるにも関わらずである)。 さらにとどめのごとく、発売告知を掲示した場所のひとつとして選ばれたのが、グループの結成発表を行った横浜アリーナがある新横浜駅だったことも、ファンを感動させた。