自民裏金「報告書訂正を自白として告発する」上脇博之教授が見据える今後「私にしてみればまだまだ終わっていない」「不起訴部分は検察審査会に申し立て」
国会でも議論されている自民党の裏金問題。大きく取り上げられるきっかけとなる刑事告発を行った神戸学院大学の上脇博之教授に改めて話を聞きました。現状は一部の議員についてしか立件されていない状況ですが、上脇教授は「不起訴になった部分については検察審査会に審査申し立てをする予定」と明らかにしました。 【画像を見る】安倍派5人衆の不記載の額は?【おさらい】
――上脇先生は今回の調査を1人でされたと聞いたのですが、どれぐらいの時間をかけたのでしょうか? 「1つの派閥を調べるだけでおそらく2~3日はかかったんだと思うんですね。それをもとに、告発状を書きますので相当時間を要したことは間違いないです」 ――上脇先生は今回の一連の捜査で何か思われている部分はありますでしょうか? 「裏金を作った側、幹部の人たち、この人たちが私から見ると主犯なんですよね。これが立件されてない、さらにみんなで赤信号を渡って裏金作って、それをキックバック受けたのに、これを収支報告されていない。どう考えても組織的ですから、全員立件すべきだと」
「収支報告書の訂正を証拠に告発する」「まだまだ終わっていない」
――検察審査会への告発はお考えになっていますでしょうか? 「不起訴になった部分は、検察審査会に審査を申し立てる予定です。実は今から告発になるのが裏金の部分なんです。実は裏金の告発は(収支報告書を)訂正して初めて、訂正して初めて、自白として私は考えますので、数字がわかるんですね。数字がわからないと実は告発状で書けないんです。例えば5年間でいくらという報道がありますが、何年にいくらかがわからないと告発をかけられないんです。これを派閥が訂正したということで、それを証拠に、告発状を書いて、今から告発するので、私にしてみたら、まだまだ終わってないという理解ですね」 ーーそれは今のところ何人ぐらいなりそうですか? 「まだわからないですね。安倍派は100人ぐらいいうというふうに言われていますから、ひょっとすると90人ぐらいいるかもしれないし、先日の総理の答弁では30人を超えるという答弁もありますので、その間ぐらいだろうなとは予想しています。しかし実際に訂正された収支報告書の訂正を見ないと、確認できないです。残念ながら今のところは断定できないです」
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