「ゲーム感がないなと思った」巨人 CSファイナル初戦を4安打完封負け 球界OBが注目した"シーン"と"相手MVP"の存在
巨人は16日に行われたCSファイナルファーストS初戦(東京ドーム)を0-2の完封負け。先発左腕アンソニー・ケイに対し、6回まで1安打ととらえきれず。5人の継投で挑んできたDeNA投手陣に対し、打線も散発4安打と封じ込められた。 【動画】好調な佐野は戸郷から豪快にアーチをかけた 初戦のゲーム内容に関しては球界内からも様々な考察の声が上がっている。 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は16日に自身のYouTubeチャンネルに「【CSファイナル解説】DeNAが王者巨人に完封勝利『空きすぎたゲーム感とあそこで見逃したら…』ソフトバンク川瀬MVPの守備!日本ハムはかなり研究されている?CSファイナルを徹底解説!」と題した動画を更新。セ・パ両リーグのCSファイナルの戦況を独自の視点で語っている。 まず先勝し、1勝1敗のタイに持ち込んだDeNAではエース戸郷翔征から4回に先制ソロを放った佐野恵太の打撃をたたえた。「先制点が大きかった」。CSファーストSから2戦連発と好調を維持する佐野に関しては11月の「プレミア12」で侍ジャパンに初選出されたこともモチベーション維持につながっていると見た。 一方、攻めあぐねた巨人においては4回の攻撃に注目。一死後、岡本和真が四球を選び、一死一塁とした中、打席に入ったのは5番・大城卓三。この場面、初球を打って遊併殺打に倒れた。 ここで高木氏は大城のバッティングを見て「ゲーム感がないな」と感じたという。レギュラーシーズン終了からファイナルSまで間が空くことで、ゲーム感が保てるかがシーズン1位チームの課題とされる中、不安が的中したという。 走者がいる場面で通常ならば、引っ張って「一、二塁間を狙う」ところをあわせにいったような打撃で初球を打ち、併殺に倒れた。結果としてこの打撃が投球に苦しんでいたケイを助けたとした。 さらに巨人にとっては7回のかけひきで敗れたことも響いたとした。 1点を追う7回一死一、三塁の場面。代打の筒香嘉智は戸郷からスイッチとなった左腕、高梨雄平に対し、「追い込まれるまでフルスイングしたけど、追い込まれてから軽打したな、うまかったな」と高木氏。 カウント2-2と追い込まれた場面で外のスライダーにバットをあわせて、左前へ適時打をマーク。メジャーにも挑戦、様々なキャリアを重ねた、ハマの大砲が貴重な2点目をものにした。 高木氏も筒香の一打がDeNAにとっては非常に大きかったとした。 最後はDeNA初戦勝利の先発のケイをこの試合のMVPにあげた。「ゲーム感のない巨人に対し、的を絞らせなかった」として、6回1安打ピッチングの助っ人左腕をたたえた。 動画内ではソフトバンクが先勝したパ・リーグのCSファイナルSについても考察を加えている。 巨人も欠場した吉川尚輝に代わって、増田大輝をセカンドに起用、3番にオコエ瑠偉を起用するなど、勢いをつけようとしたが、初戦は完敗となった。2戦目の先発は今季15勝をマーク、最多勝に輝いた菅野智之が予定されている。シーズン同様の快投でチームに上昇気流をもたらせるか、注目のピッチングとなりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]