木下優樹菜が検査した精神科クリニック閉院騒動 残されたスタッフを直撃「患者のアフターフォローは?」「過去のストとの関係は?」
9月24日、全国に4院展開していた「ブレインクリニック」が突如、同月末での2院閉院を発表したことが波紋を呼んでいる。 【写真】半透明の板で覆われたブレインクリニック 「ブレインクリニックは、発達障害や精神疾患に特化した自由診療の精神科クリニックです。 “グレーゾーン”と呼ばれる、障害や疾患が見分けにくい患者の検査と治療に力を入れており、脳波を測定する『QEEG検査』や、特殊な刺激コイルを用いて頭の外側から大脳を局所的に刺激する『TNS治療』を取り入れているところが特徴です。 2019年2月に開院した同院は、SNSや口コミで評判となり約2年半で4院にまで増加しました。2022年7月、元タレント・木下優樹菜さんが自身のYouTubeで『脳波測定でADHDと診断された』と告白したクリニックでもあります(現在は投稿削除)。 今回閉院したのは名古屋院と大阪院で、残りの東京院と新宿院は現在も営業中です」(社会部記者) 経営は順風満帆に思われたが、2023年にはすでにクリニックとスタッフの間で“決裂”していた。 「2023年8月~11月に、大阪院と名古屋院では昇給や労働環境をめぐってスタッフによるストライキが起きています。これを受けて、同院を運営する医療法人・社団紫穏会は、ストライキを起こした労働組合と組合長に対し約8400万円の損害賠償を求めるとともに、組合員16人に対して懲戒処分をおこないました。 『大阪地域合同労働組合』は、これは相手方を萎縮させる“スラップ訴訟”だと猛抗議。さらに2024年6月に出した声明文によると、組合員らは、同院について大手美容外科・TCB東京中央美容外科グループであると説明を受けていたことから同グループの顧問弁護士と交渉を続けており、ストライキ時のビラにはブレインクリニックを『TCBグループ』と記載したが、これが名誉棄損に当たるとして訴訟を起こされたのは“不当”だと訴えました」(社会部記者) さらに、声明文には懲戒処分を受けた経緯も記してある。 《懲戒処分についてはQEEG(定量的脳波検査)といわれる脳波検査を受付の職員にやらせようとしたことに始まる。無資格のものが脳波検査を担当することはおかしいと、分会で調査したところ、脳波検査は法律上、医師・看護師・臨床検査技師にのみ認められている検査であることが分かった。ところが、ブレインクリニックは保健所が違法と断定したわけではないとして、検査業務を命令し、従わなかった組合員16名を懲戒処分としたのである》 その他にも、TCBグループで統一するとして減給制度が導入されたことについて、労基署から2度勧告が出されたにもかかわらず是正されないままであったと記載されていた。 精神科クリニックとして全国有数の知名度を誇っていただけに、突然の閉院にXでは様々な意見が飛び交った。 《ブレインクリニックの閉院騒動、通院患者の今後の診療に対するフォローが一切無い(紹介状の作成や転医先の確保に関する案内が無い)ところに、不誠実さが滲み出ている》 《ブレインクリニック閉院のお知らせ、こんな急に出すのあまりにもカスだろ 1ヶ月とか数ヶ月前から予告出してならわかるけど》 《え、ブレインクリニックって閉院したの? 治療回数券、まだ残ってて、何も連絡来ないんだけど、、返金とか、、》 閉院から2日後、本誌は名古屋院を訪れた。駅から徒歩5分の商業ビルの3階には、まだブレインクリニックの看板が掲げられている。中へ入ると、居合わせたスタッフは 「9月30日に閉院したので、通われていた患者さんと新規の方は受付中止しています」 と説明したが、患者への対応やストライキについて問うと口を閉ざしてしまった。 ーー通っていた患者へのアフターフォローは? 「ごめんなさい。現場のスタッフなので、何もお答えできないんです」 ーー過去に起きたストライキと閉院は関係はある? 「すみません」 ーースタッフも急遽閉院を知った? 「現場スタッフなので何とも……」 同院のHPには、“自分らしい生き方ができるようにサポートすることが重要”と謳っているが、残された患者をどうサポートするつもりだったのか……。