介護をテーマにストーリーが展開する体験型イベント “介護”を若い世代に向けて発信 その狙いとは
日テレNEWS NNN
経済産業省が主催する、家庭内での介護の話題を活発にすることを目的としたイマーシブ体験コンテンツ『家族謎解き体験「ただいまタイムループ」』(11月13日~17日まで開催 事前予約制 ※展示コーナーは予約不要)。介護がテーマの体験型コンテンツとはどのようなものなのか、イベント開催の意図や狙いについてを取材しました。
■家庭内で介護について会話するきっかけを提供
経済産業省では、介護を“個人の課題”から“みんなの話題”へ転換することを目指すプロジェクト『OPEN CARE PROJECT』を2023年3月に発足。今回その一環として、あるテーマの世界に入り込んだかのような体験ができる“イマーシブコンテンツ”に着目し、疑似家族への没入体験を通して、家庭内で介護について会話するきっかけを提供する体験コンテンツが企画されました。 今回のイベントは、東京・渋谷区にある古民家の中で行われ、体験者は久しぶりに帰った実家という設定の世界に入り込みます。そこで出会う“体験者の家族の未来を変えるために来た”という未来人に渡されるミッションをクリアするため、体験者は、物忘れがはじまった母から“あること”を聞き出すというストーリーを展開させていきます。
■「いつ誰に起こってもおかしくない」介護を若者へ発信する理由
今回の体験型イベントを開催した意図について、経済産業省の担当者は「介護というものがなかなか社会の中で、話題に出しにくいというところがあるのではないかと。さまざまなそれに対する社会的機運醸成というところで『OPEN CARE PROJECT』というものをやってきたわけですけれども、その一環として、家族の中でも介護というものを話題に出して、取り上げていってもらうことも大事なんじゃないかということで、その大きなきっかけにしていただけないかというところで、今回イベントを行いました」と、語りました。 イベントでは、体験者が、娘、息子という子供の立場で物語を進めていきます。若い世代に焦点をあてたイベント内容という点については「まだまだ特に若い世代ほど介護というものは、より遠くにあると思いがちではあるんです。ただこの問題って、いつ誰に起こってもおかしくないという課題で。若いうちからでも気に留めていただくことが大事なんじゃないかなというふうに考えています」と、イベントの狙いを語りました。
■“家族の会話”をテーマにした展示も
今回のイベントでは予約不要で参加できる展示会も実施され、安心させたいなどの理由からついてしまう家族の会話に潜む“ウソ”をテーマにした『家族ウソ辞典』や、家族についてどれだけ知っているのかがわかる30個の質問に答える『家族検定』。さらに、家庭内での介護に関する話をする練習を疑似家族とできる『家族会話練習所』などの展示や企画コーナーも設置されています。